・ダークノア/相撲部編

1

「おい、瀬戸!!いつまで柔軟すれば気が済むんだよー。帰るぞ」
赤城が俺に呼び掛ける。俺は泥だらけの地べたに足を開き、前屈をしている最中であった。
「待てって。このせっかち」
俺は全身をほぐしながら、そう言い返した。今日の稽古もかなりの運動量だったのに、赤城はさっさと帰ろうとしている。
俺は仁王立ちしている赤城の恰幅の良い体格を見て、自分の身体を見直した。相撲部としては、かなり細身でガッチリした体格だと思う。が、高校生の相撲で現職の力士の様な体格のヤツはそうそういない。赤城ですら、胸の筋肉が割れていて、ラグビー部とかアメフト部の重量級部員と言っても通用するだろう。
「何見てんだよー、部長」
「るせーな」
つい先日、3年生から代替わりした相撲部で何故か俺は部長になってしまった。赤城はそれを揶揄して俺を部長、と呼んで欲しく無いときに呼ぶ。
「帰るぞ、デブ」
「ひでぇな、おい」
土俵に一礼して、俺達は稽古場を後にした。

裸足でペタペタ廊下を歩き、シャワー室へ向かう。泥だらけ、汗だく、ガタイ良しの坊主二人が廻し一丁のほぼ全裸で歩いていたら、普通の高校では敬遠されるというか、まあ、良いネタになるだろう。S高ではスポーツが至上みたいな空気があるし、男子高という事もあって、結構そういう身だしなみに関しては奔放な部分がある(野球部は部則が厳しいのでアレだが)。スパッツ一丁でうろつくサッカー部とか、全裸で駆け抜けるラグビー部とか。まあ、廻しなんていうのは大して驚くべき姿でもないわけ。
シャワー室に辿り着くと、珍しく誰もそこを使用していなかった。ラッキーと言わんばかりに赤城と俺はシャワーを二つずつ占有して体を洗い始める。
脂ぎった皮膚にこびりついた泥。まっ茶色の水が流れ、俺達を清めていく――はずだった。
「ん?」
赤城から疑問の声が上がり、俺もようやくその「水」の異変に気がついた。それはどろりと奇妙な粘性を持っていて、身体にまとわりついていく。
「んあっ!!」
今度声を上げたのは俺だった。身体に付いた「水」に触れた瞬間、全身を快感が貫いたのだ。その時、俺はこれがローションか何かだと思った。それも、アブナいクスリが混ざったヤバいやつ。赤城からも、聞きたくないイヤらしい喘ぎ声が聞こえてきた。
だが気付けば俺も無意識のうちに啼いていた。
「ぁぁぁ……おあぁぁぁ……」
「んひっ………う……」
シャワー室に俺達の声が反響しあい、ますます興奮が高まっていく。シャワーを止めようとなど、俺も赤城も思わなかった。それ程までに、ローションの快感は常軌を逸していたのだ。
「おあああああっ!!」
赤城の悲鳴とも嬌声ともつかない雄叫びが聞こえてきた。その様子からおそらくイったのだと思う。両手はだらりと脇に垂れ、広くむっちり肉の付いた背中が不自然な呼吸のリズムと共に伸縮する。どっしりがに股に構えられた下半身は、まるで行為の最中であるかの様に激しく振られている。
「く……あ……」
赤城を見て、俺はもうすぐ自分がどうなるか悟った。意志とは無関係にチンポが熱く、そして凄まじい射精感のみ高まっていく。
「うお……や、あ、嫌だ…」
射精したいという気持ちと、赤城の様になりたくないという気持ち。そのバランスが崩れ、俺の理性が「水」に屈した瞬間、俺は大量の精液を床と壁一面にぶちまけた。
「んおおおおっ!!」
爪先から脳まで電撃が貫いたかの様な衝撃に、肉体が小刻みに震えていた。頭がおかしくなりそうな快感に、俺達は身悶えた。
「くくく……」
不敵な笑い声が聞こえ、誰かが入ってくる。俺達はだらしのない姿を隠す事も出来ない。
射精に苦しめられている俺達の間に立ったのは、異形の姿の男だった。
皮膚は黒光りする魚鱗にびっちり覆われ、ぬめぬめした液体が付着している。背や腕からは刺々しい鰭が生え、手足には鋭い爪と水掻きがあった。逞しい肉体のボリュームに、凛々しい顔、そして、ヒトとは思えないスリットからにょきりと生えたチンポ……
「シルド特性の『淫水』はどうだ?」
「ん……ぁぁぁああ…」
「ぉぅぅ…ぃぃぃいい……」
まともに口をきく事も出来なくなった俺達は、喘ぐ事でその辛さをシルドという怪物に伝えた。その間にも、俺達は床のタイルにへたり込み、射精の止まらないチンポを両手で抑え続けていた。
「新たな素体だ、連れて行け」
「はっ!!ダーク様の為に!!」
同じ異形の姿の奴等が俺と赤城の周りを囲み、ぬるぬるする筋肉質の肉体を擦り寄せながら群がった。むせかえる様な熱気と臭いの中、俺達は圧倒的に無力で、再び射精を迎えた瞬間意識を失った。

2

「ん……」
気怠い感覚を伴い、俺は目を覚ました。真っ黒でツルツルした床に、俺と赤城は全裸でうつ伏せにされている。手足は大の字に開いて鎖で拘束され、足はケツの穴が丁度広がるくらいの角度に、腕は自分の脇が嗅げるくらいの角度にされていた。首には首輪が嵌められており、安いAVのM男の様である。すぐ隣の赤城は目を開いていたが、放心した様子で宙を見つめていた。
「赤城……おい、赤城……」
あの危ない奴らに気付かれない様、小声で話し掛けたが、赤城は一向にこちらを向かなかった。俺は彼の異変にすぐに気付く事になった。
「ぁぁ………も、漏れ、ああああ……」
か細い声でそう言うと、赤城の下半身がビクンと大きく揺れた。顔を真っ赤にし、涙と涎がぼたぼた床に垂れる。次に、濃厚なザーメンの臭いが辺りに充満した。
「あ、赤城!赤城!!」
「無駄だ」
俺の視界に真っ黒な毛に覆われた蹄が見えた。顔を持ち上げると、そこにはまた違う異形の怪人が立っている。悪魔の様な風貌のその男は、アスリートとして魅力的な筋肉を纏い、厳つかった。
「お前らはダークノアの尖兵として改造され、相撲部を手中に収める為の戦闘員になるのだ」
「な……」
俺は気が触れてしまったのか、それとも、男の気が触れているのか、とにかく二の句が継げなかった。
「何、直ぐに分かる。ほら、こいつはもう出来上がりだ」
男は愉快そうに笑うと、俺を無理矢理立たせ、赤城の痴態を見せ付けた。赤城はそのむっちりとした筋肉質の巨体を激しく呼吸で上下させていた。
「う……あ、頭…頭がぁぁっ!」赤城は顔を苦しげに歪ませると、一瞬身を強ばらせ、その次に力を抜いて、だらしなく頬を緩めた。快感に身悶える様に全身を捩ると、赤城は淫蕩に耽る野獣の様に唸った。
「んああああっ!」
ブピュッ!!と飛び出した精液はどす黒く、それはじわじわと赤城の全身を意志があるが如く覆っていく。キツく締め付けるかの様に、精液は赤城の皮膚を包み、衣服の様に変化した。その姿は悪の組織の戦闘員そのものであり、それよりも淫猥である。
「赤城よ」
男が呼び掛けると、精液の衣服に侵された赤城はピクリと反応をした。
「うっす……デモン様」
赤城ははっきりと答え、手足に力を入れて拘束していた鎖を引きちぎった。俺は唖然としてその光景を見つめている。
「ダークノア戦闘員、赤城はダーク様に全てを捧げます」
上向きに反ったチンポを見せびらかす様に、赤城は淫靡な笑いを浮かべて宣誓した。ガチムチの肉体は、全身を黒に包まれ、より肉感を露わにしている。
「よし、コイツを任せる」
「はっ!ダーク様の為に!!」
デモンと呼ばれた男は闇に消え、戦闘員となった赤城と俺だけが部屋に残された。

3

「……瀬戸ぉ!」
「あ、赤城……」
俺は、正直恐怖に震えていた。赤城がこうも姿や精神を変えられ、異形の者に従う様に……
「お前、シルド様の淫水で何も感じなかったのか?」
赤城は呆れた様にそう問い掛けた。強制的に射精を促されるあの悪夢。
「俺はサイッコーに気持ち良くてさー、ダーク様に身も心も明け渡しちまえばもっと凄いって言うから」
「お前……」
「ダークスウツ、それにこの力……瀬戸にも分けてやるよ!」
俺は赤城が近付く度に、心臓の鼓動が早くなるのを感じた。恐怖と、そして――期待。
赤城は稽古後よりずっと汗臭くなっていた。それに、精液と、淫乱な香り。戦闘員になると誰もがみな、そうなるのだろうか。
「や、止め…」
「素直になれよ――」
ダークスウツに包まれた指が這い回り、俺のアナルに抜き差しされる。『淫水』ですっかり淫らな肉体に変化していた俺の身体は、敏感に反応しつつ、赤城のぶっとい無骨な指を直ぐに受け入れていった。
「くぅぅぅっ!!」
「真面目なフリして淫乱なんだな。いや、淫乱にされちまったのか、俺みてぇに……」
汗ばんだ赤城の体がねっとりと俺に絡み付く。稽古よりもじっくりと、まとわりつく様に俺は赤城と密着していた。『淫水』が俺にも回ってきたのか、朦朧とし、全身の感覚がチンポに集中しつつあった。
「ん……っち、チンポがぁっ!!」
俺は思わず悲鳴を上げた。勃起し先走りを流す俺のチンポは、丁度赤城のダークスウツに擦れ、淫らな染みを作っている。
「イキたいんだろ!瀬戸、欲望に身を任せろ!!」
「ぐわあああぁぁぁぁぁっ!!」
みっともなく叫び、俺は赤城に精液をぶっかけていた。顔から張り詰めた胸板に掛かったそれは、最早白ではなかった。
「あ、ああ……」
気持ち良さに震えが止まらず、俺は涎を垂らしているのにも気付かなかった。頭が痛い、が、それすらも心地良い。今までの羞恥心や抵抗が馬鹿馬鹿しく思え、赤城の淫らさに今更ながら気付いた。俺は再び発情し、チンポを固くしている。俺の精液まみれの赤城は、素晴らしい雄だ。ダークスウツに包まれたその肉体を、俺は毎日見ていたのに、その魅力に気付かなかった。
「俺……俺……」
俺はもう、自分の心に芽生えた欲望に、逆らう事は出来なかった。ダークスウツを着たい。淫乱に改造された肉体を見せ付けたい。ダークノアの一員となりたい。ダーク様に使役されたい。怪人様達に犯されたい。仲間を犯して洗脳してやりたい。そして、赤城と同じ姿になりたい。
俺は自身の姿を想像した。ダークスウツにピッチリとこの肉厚な身体が覆われ、更に汗臭く、脂ぎった雄野郎になり、赤城とまぐわう姿を。
「うおっ!!うおおおっ!!」
綺麗な放物線を描いて、ダークスウツと同じ色の精液が俺のチンポから飛び出した。何倍も濃い汁は、俺の全身に飛び散り、ゆっくりと動き始めた。俺はダークノアやダーク様について全てをすっかり了解していく。黒精に全身が覆われる事で、素体である男は完全な戦闘員へと改造されるのだ。
黒精はダークスウツとなり、俺の身体の一部として密着していく。皮膚への定着は、何度もオーガズムを導く程快感で、男としての野郎臭さを増進させていく。チンポは真っ黒になり、赤城と同じ大きさにまで肥大した。顎先までダークスウツが到達すると、筋肉がググッと盛り上がり、極度に身体能力が向上していく。鎖を引きちぎると、俺はギアを全身に纏ったレスリング選手の様に見えた。但し、チンポは丸見えだが。
ダークスウツの下では、男性ホルモンの代謝が著しく行われ、俺をどんどん屈強で野郎臭い雄に改造していく。その感覚は、鋭敏になっているので、体毛の一本一本まで知覚出来た。その影響で、俺は今、むさ苦しい無精髭が生えている。
そして、俺達をこんなに素晴らしい身体にして下さったダーク様に対する深い忠愛と信仰が俺の頭に植え付けられた。
「ダーク様に永遠の忠誠を!!」
俺はそれを口にするだけで誇らしい気持ちになり、最高に感じていた。
「瀬戸……いい戦闘員になっちまったなぁ」
赤城が下卑た笑みを浮かべ、俺の金玉を掴む。俺もおそらく下品な笑顔で赤城のずっしりとした金玉を揉みしだいた。ダークスウツが擦れ、じっとりと熱を帯びる。今や俺の肉体からも、赤城と同じ汗臭さが漂っていた。鼻を近付け、ダークスウツを舐め、股を開く。赤城のガチムチはダークスウツと本当にマッチングしていて、乳首などがイヤらしく浮かび上がる様が俺は最高にたまらなかった。一方、赤城は俺のガッチリと割れた胸筋や、ボリュームのあるケツ、そして感度が気に入っている様であった。
「瀬戸ぉぉぉっ!!あひぃっ!いっイグゥっ!!」
俺の乳首責めに、赤城は悲鳴を上げながら何度も果てる。
「あ、赤城ィッ!んあっ!!ら、らめだぁぁぁっ!」

俺は赤城のデカい手にチンポを揉み尽くされ、べっとりとその中に果てていた。蕩ける快楽に俺達は従順に従い、貪り合う。ダーク様の教えが、俺達の骨身に染み入る。だらしない笑顔と、本能のままに生きる肉体、無限大の性欲……

「んああああっ!!ダーク様、ばんざぃぃぃいっ!」

こうして俺は相撲部部長から栄えあるダークノア戦闘員に生まれ変わったのであった。

4

汚い廻しが部屋にぶら下がっている。その厚い布には、稽古で染み付いた汗や泥で茶色く薄汚れているが、滅多に洗う事はない。これはゲンを担ぐ慣わしであるのだが、臭いがヒドくなる為、普通陰乾しを欠かさない事になっている。
「ん……おぉ…」
戦闘員となった俺は、自身の廻しに鼻を当て、まさしく自分の体臭をオカズに黒く染まったチンポを扱き、オナニーをしていた。
俺達は戦闘員として『地下』に部屋を与えられ、そこで学校生活で行えない、ダークノアの一員としての儀式や訓練を行っている。
「くぁぁぁ……」
野太い声を上げると、チンポから新鮮な黒精が放出され、廻しを黒く汚していく。それは、ジワジワと廻しを侵食していき、ダークスウツと同じ素材へと再構築されていく。廻しが黒く染まり、神聖さが失われる様はまるで純粋で逞しいS高生が俺達の様な戦闘員にされてしまうのと同じ様な趣があり、俺を興奮させた。
完全にダークスウツと化した廻しを締めると、いつもよりケツに食い込み、チンポがもっこりと強調されていた。真っ黒な廻し一丁の俺は、高校生力士として申し分のない姿であったが、一度乳首を摘めば、直ぐに淫乱な雄野郎である事が露呈してしまう程、顔がにやけてしまっていた。快感と、俺が高校生力士としてダークノアである事を隠せる背徳感が俺を支配していた。
「んおおっ!!」
もう一度喘ぐと、ダークスウツは闇に染まった廻しへと収束していき、そこには黒い廻しだけを身に着けた俺の姿が残った。
「まだやってんのかよ」
赤城が部屋の入り口に寄りかかってこちらをニヤニヤ眺めていた。廻しは勿論既に見慣れた黒へと染められており、先走りが滲んでいる。
「……気持ち良くてな、この身体」
「すっかり身も心も堕ちちまったな、俺達」
言葉とは裏腹に、赤城は嬉しそうに自らのガチムチの身体を確かめる様に触った。
「行くぞ」
「おう!」

俺達は真夜中の稽古場に忍び込んだ。土が足の裏にくっ付くのがこそばゆい。中央の土俵は少し盛り上がっており、いつもはその神聖な場所に敬意を払ってさえいた。
だが、今日からは違う。ここはダークノアの尖兵を生み出す淫儀の祭壇となるのだ。
土俵の真ん中で俺達は向かい合い、どちらからともなく、ダークスウツと化した廻しの先端を弄び始める。クチュクチュといやらしい音が響き、すぐに手がべたべたに汚れていく。興奮が汗を発散させ、俺と赤城は息があがり始めた。
「ンハァッ……ぬんっ!!」
「ンォォゥ!!」
廻しだけの姿だった俺達は、いつの間にか全身をダークスウツに覆われていた。顔を真っ赤にし、醜くよがっている。とうとう互いのチンポを触り合い、俺達は二匹の淫獣へと変わった。
ねっとりと廻しからは糸を引き、酸っぱい汗臭さとイカ臭さが俺達の全身から放たれていた。最早喘ぎ声だけで意志の疎通を行う俺達。快感とダーク様への忠誠心が脳を満たしている。
「おああああああ゛あ゛あ゛!!」
ドビュルルッ!!
俺達は同時に果て、兜合わせになっていたチンポから大量の黒精を射精した。俺の精液は赤城にかかり、赤城の精液は俺にかかる。神聖な土俵に邪悪な種を撒き散らし、泥土は黒く汚染されていった。
「我等……淫魔に仕える者達なり……」
俺は恍惚として使い物にならない頭を回転させ、ダーク様から指示された呪文を口にする。
「この血肉、闇に捧げ、畜生に転じ、我が快楽に注ぐ」
赤城が後を引き取って言った。土俵に魔法陣の様な幾何学模様が走り、黒紫の光が眩く迸った。光を浴びた部分からダークスウツが強く反応し、痛みにもにた熱さが俺を襲った。
「ウグォォォッ!!ガアアアアアアアッ!!」
ケダモノの様な叫びを上げ、俺はダークスウツをかきむしる。もぞもぞとした痒みが俺達を襲っていた。野獣へと身を堕とし、俺の肉体には針金の様に硬い剛毛が生える。
「ウォォォォオオオオッ!!」
チンポから再び精液が溢れ出し、締まりの悪くなった口から涎が小便の様に漏れ出す。むさ苦しい無精髭の赤城の姿を見て、俺もダーク様の為に立派な淫獣へと生まれ変わった事を知った。安堵と疲れ、そして肉体の激しい変化で俺達は急速に意識を失っていった。

5

「ひ……あ……せ、先輩ッ!!」
稽古後、西日の差し込む稽古場には俺を含め三人が残っていた。
「止め、あ、止めて下さいっ!あああっ!!」
後輩の田幡は先程から情けない声を上げている。土俵に大の字にされ、赤城に馬乗りにされている――が、彼が身動き出来ないのはそれだけではない。俺にはぼんやりと邪悪な波動を放つ土俵を見ていた。
泥だらけの身体に、純朴そうな顔、イモっぽいと言ったらそれまでだが田幡はそういう奴であり、かつ、部内で一番肉体がダークノアに適していた。
「段々気持ち良くなって来ただろ?な?」
赤城が目をぎらつかせながら田幡に尋ねる。田幡は半泣きで首を横に振ったが、穢れた土が彼の身体を蝕んでいく。
不意に赤城は田幡の乳首に吸いついた。手はがっしりと体を押さえ、一切の抵抗をさせまいとしている。グチュ……ジュパッ!と猥褻な音が稽古場に響いた。
「ぐ……ひぃっ!…ぉあっ!!」
田幡は身体を仰け反らせ、足を突っ張らせる。口からは涎が零れ、顔は真っ赤になっていった。土俵と土が、少しずつ彼を淫乱に改造していく……。赤城はそれを促進させているだけにすぎない。
稽古を通し、部員は確実にこのダーク様の力の通った土俵と土に侵されていく。それを漏れなく、程良い頃合いで戦闘員へと改造するのが俺達の任務である。田幡は最初の犠牲者に選ばれたのだ。
「こんなに固くしちまって……見所有るぞ、田幡」
「あ、赤城先輩ぃぃぃっ!で、出るぅっ!」
――グチュッ!!
汗と泥に汚れた廻しから、生臭い精液が染み出す。田幡は涙と涎を流し、屈辱と羞恥に震えていた。俺はその姿に本能的な悦びを覚える。赤城も同じ様で、手に田幡の精子を擦り付け、それを舐めて挑発していた。
俺達は興奮からか、徐々にその本来の姿を晒していく。自制が効かないのは、俺達が戦闘員になってまだ日が浅いからである。黒い廻しにダークスウツ。汗で輝き臭いの籠もるその衣服は、最悪であり最高だ。
「俺も混ぜてくれよ」
見ているだけでは物足りず、俺も土俵に登る。俺と赤城の素晴らしい姿に、田幡は生理的な嫌悪感を隠し切れていなかった。
「瀬戸部長、た、助けて」
「おう、今から田幡も俺達と同じ立派な野獣にしてやっからよ!!」
俺は笑顔で応じ、田幡の汗だくの肉体を揉んだ。赤城はにやりと笑うと今度は俺のチンポを扱き出す。勿論俺は赤城のチンポを足で扱いた。
「んぐっ!」
――ジュブッ!!
先に果てたのは赤城だった。漆黒の精液が田幡に降り注ぐ。泥に汚れた身体と廻しに黒い斑点が散った。
「な、何だよコレ?!あ、か、身体がぁぁっ!!」
田幡の苦しむ様子を、俺は微笑ましく思う。肉体がダークノアに相応しく育つ喜び。後輩がダーク様に服従していく喜び。俺達が後輩を堕としている喜び。
「あ、はぁっ!!」
――ブビュルルッ!!
俺のチンポからも濃い黒精が噴出した。それは赤城の手を汚し、その下にいる田幡の顔面に直撃した。
「あ、あちぃぃっ!!俺の、か、カラダがぁぁあああっ!!」
すっかり精液まみれになった田幡は、既に土俵の魔法陣に囚われていた。萎えていたチンポは再び復活し、自身の精液が付いた廻しをグイグイ押し上げていく。
魔法陣が輝くと、俺と赤城の黒精が反応し、田幡の肉体を覆っていく。
「い、ひぃ、嫌だぁぁああっ!!」
もがき苦しむ田幡は、既に身体の殆どをダークスウツに支配されていた。一度土俵の真ん中で弓なりに体を捩らせると、真っ黒な精液が迸り、田幡の戦闘員化が成功した事を告げる。
「ん……あぁ…」
つい数秒前までとは打って変わった、弛緩した表情を浮かべる田幡。俺と赤城が一度経験した、あの素晴らしい感覚を田幡は味わっているのだ。
「お、俺……」
譫言を言いながら、肉体は確実に快楽を求めていた。太い指は自身の肥大した乳首を探り、乱暴に股間を揉み始める。すぐに頬が上気し、田幡もまた淫乱な戦闘員へと変わった。
「うぁぁあ、気持ちィィッ!!」欲望に忠実な、ダークノアの騎士へと変貌していく。無造作に剥ぎ取られた田幡自身の廻しを鼻に押し当て、体全体を揺らし自慰をする。
「俺の廻し、汗臭ぇ!!たまんねぇ……俺、テメェの臭いに興奮しちまう変態にされちまったんですね、先輩!」
田幡は言葉とは裏腹に喜色満面の笑みを浮かべていた。チンポからは再び若く力強い精液が溢れ出し、廻しを黒く染めていく……

数分後、俺達の前には新しい戦闘員が立っていた。肉々しい質感をピッチリタイトに包まれた田幡。邪悪な目つきが純朴そのものだった彼がすっかり変わってしまった事を表している。濃くなった体毛は、坊主頭と一体化したラウンド髭に象徴される様に、一気にむさくるしさを倍増させている。
田幡が片膝を付き、俺達に敬礼をした。大きくなったチンポが窮屈そうにダークスウツの中で捻れている。
「相撲部員一年田幡、ダークノア戦闘員として生まれ変わりました。組織に忠誠を誓います」
生真面目にそう言うと、チンポがビクンと反応していた。
「おう!頑張ろうぜ、ダーク様の為に!」
「うっす!ダーク様の為に!!」
赤城が笑顔でそう言うと、田幡も笑顔で答えた。ダークスウツこ股間部を触りながら、赤城は田幡の唇を強引に奪う。田幡も野獣として生まれ変わったからか、貪欲に体を擦り寄せ、唾液をたっぷり滴らせた舌を絡ませていく。汗だくの巨漢からは、酸っぱい臭いが漂っており、全身には精液が飛び散っていた。二人の間に幾本もの糸が引く。汗で湿ったダークスウツの擦れ、触れ合う音。俺は満足のあまりぼうっとしていたが、ようやく二人の間に参加していく……

6

田幡を戦闘員に改造してから3日が経った。俺達の肉体は筋肉質かつ、相撲部として申し分ないものに成長しつつあった。また、急激に全身に生えていく剛毛が俺達を更に雄臭くしていく。特に赤城等は熊か猪の様になってしまい、流石に怪しまれると除毛すらする様になっていた。
「ホントは嫌なんだけど。ま、全員毛深くなるからそれまで我慢するさ」
等と言う。俺も毎日生えてくる胸毛だけは、今まで無かったものなので処理していた。
日常生活では、だんだん誰が同志なのか見極めがつく様になっていった。インナーの様に見えて、実はダークスウツであったりする。特に、野球部の連中なんかはアンダーアーマーみたいにダークスウツを着こなしている。サッカー部も全員気付けば黒のストッキングだし、水泳部は俺達自身が確認済みだ。柔道部はインナーが統一のものらしいが、他に比べて個性がない。これは顧問の須田が怪人殿であり、部員達はD型戦闘員という俺達とはまた違った種類らしかった。
「お、瀬戸も仲間入りかぁ!」
無邪気にそう言うのは、サッカー部の新藤だった。よく日に焼けた体全体から、爽やかさとは裏腹に雄臭い戦闘員独特の雰囲気を出している。サッカーストッキングに隠れた脛の剛毛を俺は見逃さなかった。
「よろしくな」
「へへ、後で廻し嗅がしてくれよ」
「お前のスパイクもな」
そんな話をしている内に、教室にラグビー部の青屋が入ってきた。不良がかっていたのが最近は嘘の様に更正し、青く光る坊主頭と厚い胸板をしまった学ランを誇示する様な存在になっていた。
しかし、その目つきの奥に淫獣としての本質がある事を戦闘員なら誰でも知っていた。ラグビー部陥落の尖兵として、青屋はダークノアに改造されてしまったのである。その学ランの下には、信じていた顧問の斯波から与えられたダークスウツが、逞しい肉体を覆っているはずだ。青屋も俺を見ると、粗野な笑みを浮かべた。お前も俺達と同じ変態になっちまったんだな、とその目は語っていた。

授業後の稽古では、土俵の効果が部員達にかなり効き始めた事を確認出来た。知らず知らずの内に毛深くなっている者、汗臭さが増している者、裸体を注視してしまう者、廻しの中で勃起してしまう者、裸になりたがる者……それぞれ形は違うが、如実にそれは部員達を蝕んでいった。そして、俺が良しと判断した部員は「指導」と称して居残りをさせ、じっくりと時間をかけて戦闘員へと変えていった……

7

「ん゛あ゛あぁぁああ゛!!」
日もとっぷりと暮れた頃、稽古場では最後の一人の断末魔が響き渡る。俺に組み伏せられている一年は、もう奴等と同じ顔付きになっている。熱に浮かされた様な、淫蕩な顔に。しかし、今までの恐怖の履歴もしっかりと残っており、涙や涎、それに情けないかな鼻水まで垂れていた。顔を斜めに横断して、俺の邪悪な種子が彼の顔を汚している。
「おああっ!おあっ!んぁっ!!」
邪悪な産声を上げ、新たな戦闘員が生まれようとしていた。土俵の周りには、既に堕ちた部員達がぐるりと仁王立ちし、自分達が通った過程をじっくり鑑賞している。部長である俺と、赤城でこいつらを改造したのだと思うと興奮してしまう。俺が、こいつらを変態に作り替えてしまったのだ。
「……ダーク様…」
俺は天を仰いで言う。俺は命令通り全員を戦闘員に改造しました。相撲部はダークノアの軍門に下りました。次を、次の命令を俺達に下さい。
ダーク様への忠誠心が俺を熱く駆り立たせる。もっと早く、もっと多くの男を堕落させ、ダークノアに帰依させたい一心が俺を今日まで支えてきた。一年の抵抗が無くなり、ムチムチの肉体がダークスウツにピッチリ収まる。相撲部員は全員戦闘員へと改造されたのであった。

8

『瀬戸よ…』
その時、不意に声が聞こえた。
「そのお声は……!」
紛れもなくダーク様のお声である。俺は歓喜に震え、今まで犯していた一年の隣に跪く。玉の汗が顎から滴り落ち、土俵の穢れた土に染み込んだ。
『この度の働き、褒めて遣わす』
「勿体無い御言葉です」
脳内に響く声が、俺を褒めて下さった。チンポがググッと持ち上がり、先走りが亀頭に溜まり始める。
『よくやった……褒美をやろう……』
そう言うか言わないかの内に、土俵が黒紫の光を放ち、土俵の外に一年を弾き飛ばす。中心に俺を立たせ、周りを邪悪な力が包み込んでいった。
ダークスウツ姿になった俺の尻を、ひやりとしたものが撫でる。それは粘り気を帯びて湿っており、くちゅり、と淫靡な音を立てた。
「ひゃっ!!」
そのひやりとしたものは無数に腕や脚に絡まっていき、俺を高速していく。敏感な肉体が性的に反応し、すぐに俺は淫らな喘ぎ声を上げていた。
「んはぁ……」
俺に巻き付いているのは、ダーク様の『端末』である触手であった。部員達の見守っているなか、俺はダーク様の触手に陵辱されているのである。
「あッ!そ、そんなぁっ!!」
触手に自由を奪われた俺は、横に倒され両膝を八の字におっ広げられ、びくつく肛門を部員達に晒していた。毛深いそこはダークスウツが盛り上がり、逆に卑猥な構図となっている。
「み、見ないでくれッ!」
俺は懇願したが、興奮と羞恥に負け、更に気持ち良くなっていた。汗でダークスウツは光り、泥と汗が俺の体臭になりつつあった。
触手は俺の穴という穴を陵辱していき、土俵には愛液がしたたり落ちる。俺は部員の前で蹂躙され、狂った様に喘いでいた。部員達――戦闘員達は一様に俺を視姦し、各々が寛いだ格好で自慰に耽っている。俺の肉体は今や宙に浮き、触手に全身を支えられているのであった。
「ん……はぁ、はぁ、あ゛ぁっ……も、もっと…」
『もっと?』
「お゛、俺を……淫乱な、ダーク様の下僕に゛ッ!」
グチュ、と触手から液が顔に放出された。それは透明で粘っこく、生臭い。俺を発情させる淫らな液体。
『…殊勝だな。気に入った』
ケツに侵入し、今や腹部まで到達している触手の内部を、固く丸いものが動いていく。
「ぐぁぁぁああっ?!こ、これは……まさ、か…」
俺が言葉を言い切る前に、それは俺の体内に放出された。同時に、俺を犯していた触手からも液体が注がれる。
「んあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
俺は痛みと快感にのけぞった。ダークスウツの中には脂汗が溜まり、露出している坊主頭からは鼻頭までだらだら流れていく。チンポは再び黒精を吐き出しており、俺の下半身をドロドロに汚した。
ごきり、ごきり、と音がし、俺をとうとう人外へと変えていく。痛みを凌駕する快感、黒玉が俺を怪人へと改造していき、俺はダーク様に仕えるのに相応しい力を手に入れようとしていた。
『我の力は戻りつつある……お前を怪人に改造する事など今や造作もない』
「あ、ありがたき幸せですっ!」
戦闘員達は羨望の眼差しで俺を見つめていた。俺は最後の改造の波に耐える。
「ぐ、ぐわぁぁぁぁぁぁあああっ!!」
どん、という強い衝撃の後、俺は全ての苦しみから解放された。

9

俺は土俵で立ち上がり、仁王立ちをして戦闘員達を見つめた。戦闘員達は俺を見てみなキョトンとしていた。何故なら俺は、肉体が逞しくなった以外に何の外見的変化が起こっていなかったからである。しかし俺には全てわかっていた。
ダークスウツに覆われた厚い胸を叩くと、ガチン、という硬質な音が響いた。体重も、この肉体では相当に重いはずである。俺の肉体は、比喩ではなく岩の様になってしまっていたのである。
『我が愛しのゴーレム・セトよ』
「はっ!!」
鋼鉄の怪人として、俺は生まれ変わった。ダークスウツを脱ぐことは叶わなかった。何故ならそれが今の俺の肉体であり皮膚だからである。

俺は戦闘員達を部下として改造する事に決めた。やり方は身体が知っている。せっかくだから赤城から改造してやる事にしよう。俺は赤城に向かって手を開いた。
「ぅあ……?!」
赤城は小さく呻くと、直ぐに驚愕の表情を浮かべた。手足の先から硬直が始まり、自由が利かなくなる。ダークスウツでわからないが、全身が徐々に石化しているのだ。
「あ……ひぃっ……」
情けない声を出すと、赤城のチンポはダークスウツにピッチリ包まれた状態で天にそそり立った。石化に肉体を蝕まれるのは、快感を伴う。精液が出る前に、チンポも石化してしまった。
「う、うわぁぁぁぁぁっ!!」
恐慌を来たし、泣きながら悲鳴を上げる赤城。顎先のダークスウツを越え、石化していく肌がグレーに染まっていく。俺は赤城の泣き顔に興奮していた。戦闘員達は恐ろしげに俺と赤城を見やる。残りの奴等ももう一度恐怖に顔を歪めるのだと思うと、硬く改造されたチンポがのそりと揺れた。
「か……は…」
坊主頭の先まで石化した赤城は、そのまま部屋に飾りたい程の出来であった。汗や涙も石となり、首から下はダークスウツに覆われ、チンポはフル勃起したまま硬直している。
俺はその欲求を抑え、手を握り締める。赤城の石像が震え、チンポから精液がドロドロ流れ出した。黒い精液の中には、砂利の様にザラザラした粒子が混じり、赤城がゴーレムの眷属として改造された事を表している。赤城の石化が解け、皮膚の色が戻る。俺が身体を触ると、ゴツゴツと硬い立派なゴーレムに改造されていた。
「改造、ありがとうございますセト様」
赤城は胸の前で拳と拳をぶつけた。ガキン、と硬い音が響き、赤城はニヤリと笑った。

10

とある中学校にて。

「S高の相撲部の方に稽古をつけて貰う事になった」
監督が少し興奮気味に言った。
あの瀬戸さんや赤城さんが稽古をつけて下さるなんて……、おれは耳を疑った。どちらも相撲界では有名なホープである。
「失礼の無い様に、部長と副部で挨拶に行ってもらう」
「押忍ッ!」
「押忍ッ!」
「ついでに稽古もつけてもらえるらしいから、準備しておけよ」
まるで夢の様な話であった。

翌日、部長であるおれ、熊谷と副部の藤山は学ランを着込んでS高相撲部の前に立っていた。茹だる様な熱さに、汗が流れていく。部員さん達は大きく、おれ達とは比べ物にならないくらい屈強であった。一通り見学が終わると、おれと藤山は廻しを履き、練習に参加させて頂いた。瀬戸さんと赤城さんが直々に教えて下さり、緊張し辛くもあったが充実した時間であった。
おれは相撲部としては細身で、筋肉があるものの軽い瀬戸さんの様な体格だった事もあって、瀬戸さんのテクニックや力強さに憧れた。藤山の方は、赤城さんのガッチリむっちりした肉体に心を惹かれたらしく、食事法等を訊いている。おれは、部員さん達が着ていたギアの様にピッチリ全身を包むウェアについて尋ねた。
「それってアンダーアーマーとかなんですか?」
「いや。これはもっと良い奴でね」
瀬戸さんはそう言うと自分の厚い胸を触った。いや、弄った。何故かおれはその様子をじっと見て、触りたいとほんの一瞬感じたのである。
「興味ある?」
「あ…………」
おれはぼうっとしてしまってきている。泥だらけの身体が重く、瀬戸さんの逞しい身体に目が行ってしまう。じんとケツの奥が熱くなる。廻しに窮屈に収められているチンポが痛かった。
(おれ……なんで感じちゃってるんだ?)
瀬戸さんとぶつかった時の感触を思い出す。汗で浸っていたギアと、その匂い。爽やかな笑顔……ジワジワとおれを興奮させていく。
チンポが擦れ、先走りがヌルリと溢れた。
「んぁっ!」
「ん?」
「な、何でもないです」
おれは辛うじてそう言った。
「疲れてんじゃないのか、柔軟してやるよ」
断る前に身体に手を回されていた。汗臭い身体を恥じたが、瀬戸さんからも同じ匂いがした。背中に瀬戸さんの大きな手が当てられ、座ったまま前屈をしていく。
「もっと力抜いて……」
顔のすぐ横で瀬戸さんが言った。顎から滴り落ちた汗がおれの肩に付く。ぴったりとおれの背中に身体をくっつけ、汗で浸ったギアが肌に張り付く。おれはピクリと身体を震わせ、込み上げる射精感をどうにか抑えた。瀬戸さんは拷問の様に容赦なく体重を掛けていく。ぷん、と風に汗の匂いが乗ってくる。眼前では同じ様に、藤山が赤城さんに柔軟をして貰っていた。
向かい合わせで、おれは少し気まずく感じた。だが藤山の廻しをよく見ると、おれと同じく少し盛り上がっている。
「あ、赤城さん……、お、おお、おれ……」
藤山は動揺して顔を赤くしている。赤城さんはさっと大柄な手を伸ばすと、藤山の廻しの上からイチモツを撫でた。
「ひ、ああ゛あ゛ぁぁぁ!!」
藤山は全身を突っ張らせると、腰を突き上げ、廻し越しからでもそれと判る程吐精した。そして、土俵の土に触れている部分から灰色に皮膚が変色していく。丁度、藤山は果ててぐったりと赤城さんに身を預けた状態で完全に制止してしまった。今やそれは石像であり、真実そうなのであった。
「え?な、何?」
おれは何が起きたのかわからず、狼狽えた。赤城さんが愛しげに藤山の石像を愛撫する。そして突然、おれの廻しにも芋虫の様に這い回る瀬戸さんの指が侵入してきた。
「う、うわああぁぁっ!!」
瀬戸さんがおれの玉袋を揉み、チンポを剥いていく。廻しと亀頭が擦れ、おれは息を呑む。出そうなのだ。
「あ、あ、あぁあぁぁぁああ゛!!」
瀬戸さんの体温が伝わる所から、冷え冷えとした感覚がじわりとおれを覆っていく。硬く、もうそこは動かない……
ビュルルッ!!
チンポからおれの精子が溢れ出た。心地よさと、生命の危機を感じ、おれは瀬戸さんの妙技に屈した。満足げに指がサオに精液を塗りたくっていく。そのままそこも石になった。
「あぁ……助…け……」
おれの肉体にも力が入らなくなると、一気に石化が進んでいった。おれと藤山は今や、廻しの中が精液まみれの変態的な石像2体なのである。
「ククク……また鮮度の高い素体を手に入れた……」
瀬戸さんが呟くと、赤城さんがそれに応じ、おれ達を部室の隠し階段から地下へと運んでいった……

11

地下は広く、そこには所狭しと石像が並べられていた。中学生や高校生、もしかしたら大学生や成人も居るかもしれない。みな脱力し、廻しを膨らませ汚しきった状態で石像にされていた。相撲部の男達は、生ける彫像の様に立っていたり、力尽き倒れていたり、様々な格好だ。身体のあちこちに黒色のゴム質の物体が張り付いており、それが全身を覆うと、瀬戸さんや赤城さんの様な姿になる。多分、そうやって仲間を増やしているのだとおれは直感的に思った。
おれと藤山に聴診器の様なものを当て、相撲部員達はデータを取っている。おれの方ではざわめきが起き、おれを不安にさせた。
(おれ、あいつらみたいな格好にされちゃうのか……?)
ピッチリ肉を見せるアンダーアーマーの様なあの服。おれは御免だった。
瀬戸さんがおれに近付いて来る。端正な顔は邪悪さを帯び、力強いと感じた肉体は凶暴さを感じさせた。
「熊谷君、君はダークスウツに選ばれている。適合率が8割を越しているんだ、他の奴等みたいに待ったりしなくても、すぐに俺達みたいな立派な戦闘員になれるんだよ!さあ、今から君を改造してあげるからな……」
瀬戸さんはそう言うと、おれの開きっぱなしの口に黒い液体を流し込んだ。石の舌に、強烈な苦味が走る。嗚咽するところだが、おれは全く動く事が出来なかった。
(ウエッ!止めろぉぉ!!)
身体の奥底が熱く、燃えている様である。頭がガンガンと痛み、唸りの様な声が聞こえる。
『お前はダークノアの戦闘員だ』
『お前は肉体を改造され、淫乱な雄野郎になった』
(ち、違う!!)
抵抗をすると、更に全身に激痛が走った。
『ダークスウツに身を包み、男を全てダークノアの一員へと改造するのだ』
(あ、ああああ……止めろぉ…)『快楽に身を委ねよ』
快感が全身を襲う。瀬戸さん達がおれを見て下さっている。ああ、おれ、何だか興奮してきた……
ダークスウツがおれを覆っていくのがわかる。
『お前はダークノアの戦闘員だ』
(おれは……戦闘…員……)
全身の痛みが引き、代わりにイヤらしい欲望がムクムクと膨れ上がっていく。
『お前は肉体を改造され、淫乱な雄野郎になった』
(淫乱……雄野郎……)
赤城さんや瀬戸さんの肉体を思い出す。
『ダークスウツに身を包み、男を全てダークノアの一員へと改造するのだ』
(うおぉっ……たまんねぇ……)
おれは最早、ダークスウツに完全に汚染されていた。素晴らしい力、素晴らしい性欲、素晴らしい肉体を与えてくれるそれに、畏怖の様なものを感じていた。ダークノアの戦闘員として、おれは調整が進んでいく。
『快楽に身を委ねよ』
(ウッス!ダーク様!!)

「ん……あぁああ゛あ゛あ゛!!」
身体が徐々に回復し、元の肌色に戻っていく。しかし、首より下は暗黒に覆われており、一回り逞しくなったおれの身体をピチピチに締め付けていた。チンポからは黒い精液が溢れ、快感に涎と汗が止まらない。廻しが真っ黒に汚れ、糸を引く。
おれは戦闘員として無事生まれ変わった。それは誇らしく、同時に身を悪に堕としたという背徳感に満ちていた。ダークスウツにたっぷりと染み込んでいる汗と精液が卑猥な音を立てる。
「セト様」
おれは跪いて、実は怪人クラスであった瀬戸さんに礼をした。瀬戸さんは鷹揚に頷くと、「頑張ろうな」とおれの頭を撫でて下さる。おれなんか顎で使われる様な立場なのに、瀬戸さんはやっぱり素晴らしいお方だった。
新しい身体は硬く、もう少し慣れれば硬さを自分の意思で変えられる様になるらしい。赤城さんが教えてくれた。
「そのままだと、結構不便なんだよなー」
瀬戸さんにジロリと睨まれ、赤城さんは肩をすくめる。おれはおかしくなって、吹き出してしまった。
ふと、まだ石像のままである藤山が目に入った。おれは藤山に近付き、太くてエロい太腿を撫でる。
「藤山も早くこっちに来いよ……」
新たな戦闘員の胎動が、確かにおれの指に伝わった。

One thought on “・ダークノア/相撲部編

  1. 10年ほど前に長い間お世話になっていた相撲部編がまた見れるようになって嬉しいです!

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