被験体データ1
仲尾長治:17歳/164cm/75kg
素体判定B+
担当戦闘員:津久田(サッカー部所属)
S高校第二学年レスリング部所属。小柄ながら発達した筋肉を持つ。最高成績は地区大会2位。自慰頻度は週3回程度。
前日
「仲尾仲尾ぉっ!」
津久田が子犬の様に仲尾に飛び付いた。グレーのユニフォームは汗や泥で汚れていたので、仲尾は空中で津久田をキャッチし、抱きつかれるのを阻止した。
「犬かお前は。ってか相変わらず汗臭いなー」
「キーパーは装備が多くて蒸れるんだよ」
スポーツ校かつ男子校なので、お互い汗臭いのには慣れているが、津久田のものはより強烈である。シューズの形に湿り、泥汚れが付いているソックス、上身に汗で張り付いたコンプレッションタイプのユニフォーム、おそらく洗っていないキーパーグローブに、首には絞れそうなタオルを巻いていた。
「それにしても……スゴいな、ちょっと」
「仲尾だってなかなか、いい感じに汗臭いぞ」
「マジか……」
脇を上げてクンクン匂いを嗅ぐと、確かに、アンダーギアの化繊と脇汗が酸っぱい匂いを醸していた。青いシングレットの下に、汗対策の黒いアンダーギアとスパッツを履いていたのだが、レスリング場の熱気もあり、シングレットにまで汗染みが広がっていた。
「明日から合宿だろ?」
「ヤな事言うなよー」
仲尾は脱力して、シングレットを脱ぐ手を止めた。アンダーギアが胸筋に張り付き、ピンと立った乳首がイヤらしく光るのを、津久田は盗み見る。
「あれ、超キツい」
「へえ。ま、格闘技系はみんな大変そうだもんな」
津久田の汗臭い匂いが強まったかと思うと、黒の長袖のアンダーギアにロングスパッツという姿で仲尾の傍に立っていた。爛々と輝く目はしかし、どこか危うい感じがする。
「なん…だ……よ…」
仲尾の声も戸惑いを帯びていた。いつも嗅いでる汗の匂い、なのに津久田のそれは言いようの無い、病みつきになる様な臭さがあった。無意識に仲尾は鼻で呼吸をし、鼻孔を満たすかの様に津久田の匂いを嗅いでいた。
「臭ぇ……津久田、汗臭いぞ…」
「なんか駄目なんだよなぁ…これ。貸してやるよ。仲尾も多分俺みたいに汗臭くなるから」
津久田がバッグから取り出したのは、アンダーギアの上下である。どうやら今、津久田自身が着ているものと同じメーカーの様だった。
「馬鹿、汗臭いのは自分の体臭だろうが」
「まあまあ…どうせ合宿で着る物も足りなくなるだろうし」
取り敢えずそれを受け取ると、後は馬鹿話をして仲尾は明日に備えそそくさと帰宅した。
教室に残った津久田は、アンダーギアを徐々に自分の意志で変形させ、本来の姿であるダークスウツへと戻した。ダークノアに戦闘員として改造された彼は、今や身も心もダークの忠実な下僕である。その目的は、更なる素体達の洗脳と改造であり、同級生の仲尾も素体リストに入っていた。
汗臭いカラダを愛で、仲尾の体臭を思い出す。未改造の、まだ熟れていない男の汗臭さは、戦闘員と化した津久田にとって稀少だった。闇より深いダークスウツが、彼の改造されきった逞しい筋肉を、そして太く長いイチモツをテラテラと強調させる。
「はい……計画の第一段階は成功です。次はレスリング部の…に…ありがたき幸せ…全てはダーク様の為に」
ケータイを切ると、喜びに震えたチンポが真っ黒な潮を噴いた。とろんと焦点の合わない目で、津久田は自分自身を両手でズっていく。ダークスウツの擦れる音が響き、教室には栗の花の匂いが充満した。
仲尾/一日目
レスリング部と名を打っていても、3年生2人、2年生1人、1年生1人の実質4人しか部員はいない。しかし、その4人がS高を選んだだけあってかなりの実力の持ち主である。仲尾は学年から順当に3番目の実力だった。
監督の國村は過去日本代表だった事もある、優秀なレスリング選手で、脂肪は着いたものの未だにその勢力は衰えていない。指導は厳しいが、要点を得ていて4人の尊敬を獲得している。
「おーし、じゃあ午前はここまで」
「ッス!!」
ドスの効いた声で部員達が返すと、國村はさっさとレスリング場を後にした。
「疲れたッス~!」
監督の居なくなった瞬間、弱音を吐いて寝転んだのは1年の火野だった。童顔で背の低い彼は、仲尾の唯一の後輩である。地毛がやや茶色く、短めなので柴犬の様な印象だ。
「まだ始まったばっかりじゃねえか」
「だってー。無理ッスよ、こんな暑いって聞いてないッス!!」
むくれる火野だけでなく、4人とも既に汗だくだった。
「そこ、ストレッチだけはしとけよ」
「ウッス!!」
部長の皆川に指摘され、一も二も無く仲尾と火野は腱を伸ばし始めた。五厘刈りの坊主頭に、背の高い皆川は部長という立場もあり、非常にストイックな印象をみなに与えていた。しかし、冗談の通じないタイプという訳でもなく、責任感が強いという方が正しい。S高で國村に鍛え上げられた見事な肉体が、赤いシングレット越しに透けて見えた。
「俺が背中押してやるよ」
「あ、ありがとうございます!」
仲尾が体重を乗せて、火野の背中をゆっくり押し前屈させる。汗でじんわり湿った火野のシングレットも、慣れたものなので抵抗無く触れる。当然の事ながら、火野の汗で濡れた頭からも汗の匂いがした。
(ああ、やっぱりこんな可愛い顔してても汗臭いんだなぁ、火野って)
仲尾の頭にそんな思いが過ぎる。二次性徴を終えた男子の、野獣じみた汗臭さを何故か何度も嗅いでしまう。
「……先輩、オレ汗臭いッスか?」
鼻息で察したのか、火野が尋ねる。
「え? うーん、まぁな…」
「ま、仕方ねぇだろ!俺達ってくっせーイメージの部活なんだし!!剣道部よりマシだぁ!!がっははは!」
突然笑い出したのは、もう一人の3年生の城崎だった。猿顔でまあまあ毛深い彼は、言動や見た目が皆川とあまりにも対照的なので、二人の仲が悪いかと言うとそうでもない。むしろ良き親友として、或いは手強いライバルとして二人の関係は不思議と良好だった。
「メシだ!メシ!!」
「……わかったよ、行くぞ」
ほとほと呆れた、という顔をしながら皆川は手を叩いて立ち上がった。しかし、この能天気な同級が居なければ自分はやっていけないだろうと、皆川自身そう思うのである。
4人は連れ立ってレスリング場を後にした。
彼らは知らなかった、既に自分達の肉体が闇の力に蝕まれ始めている事を。そして、ダークの配下が紛れ込み、レスリング場の密閉された空気を汚染していた事を。それが徐々に彼らの精神と肉体を変化させ、戦闘員へと改造していく事を。
「あ、洗濯物あったら俺洗っとくッスよ」
「おー、サンキューな」
一人基礎練を言い渡された仲尾は、午後いっぱいを地獄の様なトレーニングで過ごした。合宿所の畳で大の字に伸びる彼には、動く気力もない。汚れ物を渡すと、火野が部屋から出て行き、部屋に一人きりになった。
「……疲れた…」
ハーフパンツから覗く太腿をほぐしながら、シャワーをまだ浴びていない自分の匂いを意識する。三年生が使い終わったら直ぐにでも突撃しようと思った。
(なんかでも、エロい匂いがする)
癖になってしまいそうで、一瞬顔を背けるもののついつい何度も嗅いでしまう匂い。着替えた化繊のスポーツシャツの襟に鼻まで突っ込み、仲尾自身の体臭で満ちた空気を鼻息も荒く吸い込む。籠もった汗の香りが、仲尾の欲情を掻き立てた。
「あー……やっべ、くっせぇなー」
シャワーを浴びる前に耐えきれず着替えた事と、汗だくのウェアを火野に押し付けた事を後悔し始めた頃、部屋のドアが開いた。
「おう、上がったぜぇ」
湯気を上げながら城崎がドカドカと入り、続いて皆川が入室した。城崎は上裸で、肉厚なガタイとうっすら生えた胸毛を剥き出しにしており、対照的に皆川はキチンとジャージの上下を着ていた。
「今日は大変だったな」
皆川がいつも通りの厳しい表情でそう言ったので、仲尾は飛び起きて正座をした。
「いえ、自分はまだ練習が足りないので……」
「お前の顔が怖すぎて、仲尾が可哀想だろうが」
そう城崎が言うと、皆川は動揺を露わにした。
「そ、そうなのか……。別に寝転んでいて構わなかったのだが、済まない」
これまた真面目な表情で頭を下げるので、仲尾は更に恐縮した。城崎は呆れた表情でその様子を見ていたのだが、クンクンと鼻を鳴らし始める。
「仲尾ヤバいな。汗臭さマックスだぞ」
頭まで鼻を近付けて嗅がれ、仲尾は恥ずかしさで顔を赤くした。
「お湯、戴いてきます!」
逃げる様に立ち上がり、シャワールームへ直行した。
仲尾/二日目
ビンビンに勃起したチンポがボクサーブリーフに擦れる感覚で、仲尾は目が覚めた。まだ夜は明けておらず、他の三人も雑魚寝をしている。
(疲れマラっていうヤツか)
朝勃ちはハーフパンツを押し上げ、くっきりと竿の形が露わになっていた。じっとりと汗で湿ったカラダに張り付く様に、肌着が彼にまとわりつく。一発抜こうにも、部員の誰かに見咎められるのは嫌だった。
(……昨日抜いたし、ほっとけば萎えるだろ)
そう思い直し、再び夢の世界に落ちようと目を瞑る。疲れてはいたが、若い発展途上の肉体はほぼ回復していた。
「んはぁっ……あっ…くぅっ……」
苦しんでいる様な、喘ぎ声が仲尾の耳に入る。それが性的な興奮を受けての物だと判るのに、そう時間はかからなかった。
「あぐっ!……あ、いいっ!!…あぁ、あっ!ああっ!!」
三人の中の誰かが、寝転がって自慰をしているのは明らかだった。興奮しているのか、普段とは違う声なので誰と判断する事も叶わない。
(誰なんだ?)
無意識の内に、仲尾は頭の中で次々と自慰を行う部員達を想像していた。自身のチンポも限界までそそり立ち、先走りがボクサーブリーフに染みている。そんな事には一切気付かず、彼の妄想は広がるが、目を開けてまで確認したいとは思わなかった。それは何故か、心理的な抵抗がある。
「くっ?!ああっ?!あっ、あっ、あっ!イクッ!!イクーーッ!!はぁっ、はぁっ……はぁっ…」
グチュッ…グチュッ…、と粘液と繊維の擦れる音が部屋に響き、事が為されたことを知らせる。荒い息には快感が混ざり、それ以前の嬌声に若干の戸惑いというか、不本意感が含まれていた事に気付かされた。嗅ぎ慣れた精子独特のイカ臭い匂いが、仲尾の下にまで漂う。
(どんだけ射精しちまってんだよ…)
自分のチンポを弄り、先走りで手を汚しながら、そんな事を彼は考えていた。全くの無意識ながら、彼もまた、手淫を始めようとしていたのである。
「くっ……ふぅ…」
自分の口から発せられた淫蕩な喘ぎに、彼は気付かない。チンポが脈動し始め、性欲を満たそうと戦闘態勢に入った。
(俺……なん…で…?)
その疑問が頭を掠めた瞬間、チンポをさする手が止まり、呪縛から解放された。急激に睡魔が彼を襲い、まともな思考が働かなくなる。チンポは名残惜しそうに数度痙攣した後、少しずつ小さくなっていく。彼は、今夜第二の犠牲にならなかったのだ。青臭い誰かの精液の匂いが充満する中、仲尾は眠りに落ちた。
目が覚めた頃には、誰も何事も無かったかの様に行動していた。仲尾としては、この三人の中の誰かが、真夜中に自慰で精子をぶちまけた事を知っているので、どうしてもそれを意識してしまう。
(三人の内、誰かのチンポだけはザーメン臭いんだろうな。夜中じゃ洗ってないだろうし)
火野のチンポ、城崎のチンポ、皆川のチンポをイメージしては、仲尾は興奮していた。再び彼に作用し始めたダークの力は、今度こそ彼を手中に入れようと働きかけていく。
練習中に組み手をしたら、シングレットの脇に顔を埋め、ホールド練習では必要以上に相手に密着し、休憩中にはさり気なく全員のカラダや汗を舐める様に盗み見る。しかし、仲尾自身を含め誰もその変化に気が付かない。何故なら、全員にダークノアの罠が侵攻しているからである。無意識を操られ、彼等はダークノアの意のままにされつつあった。
二日目の練習を終えて、仲尾はぐったりと横たわる火野を介抱していた。マッサージする手で、酷使された筋肉が硬直しているのが分かる。
「申し訳ないッス……」
「いや、正直俺も昨日はかなりしんどかったから」
ローテーションで回ってくる基礎練は、順番では明日の城崎が溜め息を吐くほどハードだった。火野が中日に当てられたのも、國村の配慮である。
汗だくで無防備に目を閉じる火野に、仲尾は釘付けにされた。赤いシングレットに浮かぶ乳首を、胸筋をほぐしているかの様にカモフラージュしながら大胆に触れる。硬質な触り心地に、仲尾は夢中になった。火野の全身から発する汗臭い匂いに、仲尾自身から漂うものが混ざりきっている。どちらも初日と比べれば、明らかに濃く、よりキツくなっていた。
(火野も段々、レスリング部の漢っぽくなってきたな……)
太く逞しい下半身に、筋がぴっしりと割れた上半身、それに汗臭さを加えれば立派な男子レスリング部の一員だと仲尾は思う。
マッサージの手が下に降り、腹筋や腿を揉みほぐしていく。汗で湿ったすね毛も躊躇わずに、仲尾は火野の全身を丁寧に触れて回る。
「シューズ脱がすぞ」
返事が無いまま、仲尾はレスリング用のシューズを脱がす。むわっと一段高い湿度と熱気が溢れ出し、足首まである厚手の白いソックスが現れた。一日蒸らされた火野の足は、体臭とはまた違う強い匂いを発している。
(すげー、ソックスまで汗びっしょじゃねぇか。城崎先輩でもこんなに臭くねぇし……)
火野の匂いをたっぷり味わいながら、湿るソックスと共に足裏を指圧していく。火野は時折身悶えし、小さく声を上げた。
二人のシングレットは、いつの間にか大きなテントが股間で張られている。性的な快感が、静かに彼らを狂わせていた。
「おいお前、勃起してんぞ」
笑いながら、自分の勃起には気付かず仲尾が指摘する。しかし、火野はうんともすんとも返事をしない。訝しんで顔を覗くと、目を閉じたまま眠ってしまっていた。
「……しょうがねぇなー」
よっこいせ、と火野を背負いレスリング場を後にする。火野の勃起チンポは萎えず、仲尾の背中を押し続け、二人の汗は絡み合い仲尾を伝っていく。濃厚な接触に仲尾は更にチンポを硬くしていた。
そして、その様子を物陰から見ていた者も、シングレットを先走りでぐしょぐしょに汚していたのだった。
シャワーを浴びても汗臭さが落ちていない気がし、仲尾は何度か自らの脇や股をくんくんと嗅いだ。石鹸と汗の入り混じった香りがしたので、もう一度だけ身体を洗う。
(ま、あと二日だし……汗臭いのは俺だけじゃないしな)
そんな言い訳をしながら、仲尾はシャワールームから出た。着替えのシャツに、津久田から借りたアンダーギアを着ようかとも思うが、止めた。これ以上汗臭さを増長させる様な要因を増やす事は避けたい。いつもの木綿のシャツとボクサーパンツに短パンを穿いた。
仲尾本人も気付かぬ内に、ダークに汚染された衣服を身に着けるという最悪の事態だけは免れた訳だが、短パンから覗く脛や、シャツから見える脇毛は、既にこんもりと質量を帯びて増え始めていた。
食事で仲尾と向かい合う火野は、食が進まない様だった。ちらちらと仲尾の顔を見て、目が合うと逸らす。
「どうした?」
「いやッ!あのっ……な、何でもないッス!!」
「夏バテかぁ?!」
仲尾の隣に座っていた城崎が、笑いながら言った。城崎は、半袖のアンダーギア姿で、短パンからはスパッツが覗いている。どちらも黒で、城崎の隆々と盛り上がる筋肉を余す事無く見せつけていた。仲尾は内心、城崎と衣服のチョイスが被らず安心する。ガタイで負けるのもあったが、何より真っ黒でピッチリのアンダーギアを着た男二人が横に並ぶ姿を想像すると暑苦しくてかなわない。
案の定、城崎からは化繊が蒸れたキツい汗の匂いが漂っており、鈍化し始めた仲尾の嗅覚でもしっかり把握出来る程の強さだった。
(城崎先輩の匂い……城崎先輩の、汗臭ぇ匂い……)
テーブルの下で持ち上がるチンポを隠しながら、仲尾は食事を続ける。しかし、勃起は一向に萎える事が無く、最終的に食事を終えた仲尾は悪びれもせずに短パンにテントを張らせて歩き出した。
寝息の響く中、仲尾だけが爛々と目を光らせ、収まらない勃起を持て余している。トイレに行く隙もなく、性欲を吐き出す事もできなかった。悶々としながらチンポをいじっていたその時、仲尾の脛に何かが触れるのを感じた。
「なっ?! ガフッ――!!」
布団を跳ね上げて一気に入ってきた何かは、仲尾の口を塞ぎ、圧倒的な力で全身を押さえつけた。抵抗もできず、ただ呆然とする中で、馬乗りになった人物が誰なのか仲尾は理解する。暗闇にでも分かる見事な肉体に、さっき嗅いだばかりのキツい汗の匂い。
(城崎先輩……)
スベスベとした触り心地は、あのアンダーギアなのだろう。肉体が動き、触れ合う度に仲尾に快感が走った。逞しいケツ筋が、意図的に勃起する仲尾のチンポを挟み込む。その行為の意図する所を察し、仲尾は焦った。しかし同時に、城崎と交わる期待も彼の中に生じている。
「大声出しても、誰も起きねえよ……俺がクスリ盛ったからなぁ」
口にあてがわれた手を外すと、その手を仲尾のシャツの中に入れ、固くなった乳首を摘む。
「あっ……くっ…」
敏感になっているのが、自分でも分かった。城崎の体温と触れ続け、温まっていく仲尾のカラダは文字通り弄られていく。
「止め……止めて下さ…い、先輩……」
「お前も本当はオトコに興味出てきたんだろ?カラダは正直だもんなぁっ?!」
分厚い手が仲尾の睾丸を揉む。
「ひあっ?!先輩、俺……俺ぇ!」
合宿中におかしくなった事が、走馬灯の様に駆け巡る。皆川の肉体美に見とれ、城崎の逞しさに興奮し、火野の可愛さに感じていた事を。今更の様に思い出し、仲尾は自分がこの数日で大きく変化していた事に気が付いた。
「先輩、俺、頭おかしくなっちまったんですか?!野郎に興奮して、ザーメンぶっ放したいって、汗臭え匂い嗅いですげー気持ち良くなって、俺、俺……」
混乱した脳内の言葉をアウトプットし続ける間にも、仲尾の肉体と精神は変化し続けている。城崎は満足そうに彼を見て、優しく頷いた。
「おかしくなんかねぇよ。俺達はこの合宿で、本当の仲間になるんだ……。そういうトレーニングが織り込まれてる。四人とも大切な仲間だから、セックスしてぇのも当たり前だろ?汗臭ぇのが嫌なんて、本当の仲間じゃねぇだろ?仲尾は今日、ちゃんとレスリング部の一員として生まれ変わるんだ」
「なか…ま……?」
思考力の低下した仲尾に、城崎の言葉は染み込む様に浸透していく。
「俺、おかしくないですか……?」
「大丈夫、すぐに二人も仲間になる」
仲尾は安心して、城崎に身体を預けていく。おかしくない、仲間になる、その言葉が頭の中に反復していた。
仲尾の爆発寸前のチンポを、城崎のアナルがくわえ込む。先に仲間として目覚めた城崎は、難なく根元までそれを挿入した。
「くっ……ハアッ!ほら、俺ん中でザーメン出して良いぞっ!」
「ありがとうございますっ!!ああ先輩ん中熱いッス!!」
腰を動かし、騎乗位で交わる二人。逞しい青年は二匹の野獣の如く鳴き、汗だくで絡み合った。彼らは加速度的に身体と精神の改造が進んでいく。仲間として、まだ知らぬ黒幕の下僕として。
「あああっ!イクッ!!イクッ!!先輩、先輩!!先輩!!すげっ!すげぇっ!!」
数十秒に渡り、仲尾は城崎に種付けを行った。城崎のアナルからは、ドロドロと入りきらなかった精子が溢れ出す。あまりの量に、布団が汚れてしまっていた。
「すげぇ量だな」
仲尾は照れ笑いをすると、自分の足を持ち上げて毛深くなりつつあるケツを広げた。汗で湿ったアナルがヒクヒクと動き、城崎を誘惑する。
「先輩の精子、俺に注いで下さい!」
ニヤリと城崎は笑うと、優しく仲尾のアナルを解し、太くて長いイチモツを挿入していく。仲尾の肉体は、雄同士の交尾に適したカラダへと、知らぬ間に改造され尽くしていった。
「くっ……あっ、俺、先輩と一つになって……あっ、あっ」
「そうだ。これが仲間になるって事だ」
「あっ、あっ、ありがとうございます!!すげぇ嬉しいです!」
惚けた顔で股を開き、城崎を受け入れる仲尾に、抵抗していた時の気持ちは無かった。ただ快楽を貪り、それが正当化されている状態が、彼にとって居心地の良い場所となっただけの話である。
城崎はきちんと、ダークノアの定めたステップに分けて仲尾の心身を改造していく。しかし、今までと違うのは、お互いに改造の意志が無い事だった。無意識の内に彼等は戦闘員として生まれ変わり、任務に何の疑問も抱かない忠実なソルジャーとなるだろう。
「ほら、お前の脇も、俺とおんなじ匂いになってきたぜ。仲間だから、汗臭ぇのも、興奮する雄も、一緒になるんだ」
たっぷりと仲尾の脇汗を擦り付けた手を、彼自身の鼻に押し当てる。キツい酸っぱい匂いは、確かに城崎から発せられるものと同じになっていた。
「俺も城崎先輩とおんなじに……」
だらしのない顔で、仲尾は喜びを露わにする。再び頭をもたげたチンポは、精子にまみれていた。
城崎の全身が強張ると、仲尾の体内に熱いものが流入していく。
「あ…熱いっ!先輩のザーメン、俺ん中に入ってくるっ!!」
すっかり男同士の交尾の虜となった仲尾は、貪欲に自ら腰を振り、城崎を搾り上げていく。
「お、お前、止めろよっ!!このっ!」
笑いながら城崎は仲尾を抱き締め、自分が拒絶されなかった事に密かな安堵を抱いていた。可愛い後輩に受け入れられ、嬉しいとまで言ってくれた仲尾を、城崎が大切にしない訳がない。
ティッシュで互いのカラダを清めると、白い精子の中に、時折黒いものが混ざっていた。しかし、暗闇の中だったのでその事には二人とも気がつかない。
「明日は火野だ。あいつも俺達の仲間になると思う」
城崎が自信たっぷりにそう言った。挙動を見ていれば分かるものらしい。
(俺、城崎先輩に見られてたのか……)
恥ずかしい気持ちよりも、先輩に注目されていた喜びが先に立った。
「お前が先輩らしく、あいつを迎え入れてやれ。気付いてないかもしれないけどな、あいつは……」
耳打ちされた言葉が信じられず、仲尾は顔を真っ赤にした。
「ま、今日は寝とけー」
名残惜しく布団から出て行くと、すぐに城崎はいびきをかいて寝始めてしまった。仲尾は城崎の言葉に悶々とし、目を瞑る。
仲尾/三日目
朝、目覚めると服を着替えた。津久田から貸してもらった、アンダーアーマーの様なあのスポーツウェア。化繊の匂いは苦手だったが、自分のカラダからする城崎と同じ汗臭い匂いを堪能するにはこれが一番だと思った。
(すげーこれ気持ちいい……)
肉体をギュッと締め付けるアンダーは、仲尾の鍛えられたガタイをくっきり浮かび上がらせている。
(城崎先輩とお揃いだ!)
それが単なるスポーツウェアではない事に二人は気付いていない。仲尾のカラダはアンダーによって更に改造を施され、より雄らしくホルモンバランスを操作されていく。城崎の肉体はほぼ戦闘員のスペックと変わらない程に改造が進んでいた。
「あれ……先輩、おはようございます」
「あ、おはよう」
起き上がった火野が、仲尾の肉体に釘付けにされている事がわかった。鼻をひくひくさせ、仲尾の匂いを嗅いで楽しんでいる事も。仲尾はアンダーアーマーを見せ付ける様に動作を取り、火野の反応を窺う。予想通り、火野は仲尾の肉体を舐める様に視姦していた。
(火野、今晩になったらお前も俺達の仲間にしてやるからな)
可愛い顔で、夢中になってチンポをくわえこむ火野の痴態を想像して、仲尾は興奮を抑えるのに苦労する。目の端では、火野がスウェットを盛り上げているのをしっかりと捉えていた。
被検体データ2
火野雅也:16歳/168cm/69kg
素体判定B
担当戦闘員:大海(柔道部所属)
S高レスリング部所属第一学年。大会成績はまだ無いが、幼い頃から格闘技を習っていた。人懐っこいが、実はかなりの奥手。自慰は週1~2回程度。
前日
「……少し、筋肉付いてきたかな?」
がっちりとした胸をシングレット越しに触りながら、火野は呟いた。腹筋も割れているし、体格的には立派なものだったが、先輩と比較するとやはりまだ物足りないものがある。脇や背中の汗をゴシゴシ拭いながら、ぼんやりと明日から始まる合宿に思いを馳せた。練習に付いていけるかどうか、正直不安だった。
「ウィッス!!お疲れー」
背後から声を掛けたのは、同じクラスの大海だった。柔道をする為に生まれてきた様な体格の良さに恵まれ、その力量は柔道部の先輩と拮抗するレベルである。
「おう、お疲れ!」
格闘技系の部活なので、火野も大海と最初から仲が良かった。しかし、大海の身に起こったある重要な出来事を彼は知らない。大海は汗を吸って重たくなった柔道着を脱ぐと、卑猥な程に身体に密着した黒いアンダー姿になる。ぷんと匂い立つ汗臭さに混じり、火野の身体を汚染して行く事となる最初のきっかけが放たれた。ダークノアの戦闘員となった大海は、火野をミッションの対象としか見ていない。戦闘員との接触で、レスリング部員達は一次的にダークの力を受け入れる土壌を造られていたのだった。
「お前、ガタイまた凄くなったなぁ」
「ん?そうか?」
窮屈に押し込められた筋肉を、大海は見せびらかす様に広げた。一分の隙もなく黒い光沢に覆われた肉体は、勿論、戦闘員として改造が施されている。柔道部と一目で分かるその体型は、男らしい大海にぴったりだった。火野にまじまじと見られている事を意識し、大海も興奮を覚えていく。火野は最初は純粋な興味だったが、今は女性を視姦する様に粘っこい視線を大海に送っていた。逞しい筋肉、ピンとアンダーに浮き出た乳首。快活な大海の肉体は、正に今が食べ頃の様であった。
「すげぇ胸板だな」
無遠慮に伸ばされた火野の手は、大海の筋肉で膨らんだ胸を触る。屹立した乳首がアンダー越しに擦れ、大海は顔をほんの一瞬弛緩させた。何倍にも膨れ上がった性感が、彼を苦しめていた。
「……っ、触んなよ気持ち悪ぃな」
股間に注意を払いながら、ゆっくり火野の手を退ける。今すぐに襲って、火野を戦闘員に改造する事も出来たが、今回のミッションはそれを望んでいない。内心惜しいと思いながらも、大海は予め用意されていた火野の肉体にジャストフィットするアンダーを取り出した。仲尾や城崎が身に着ける事になったものと同じ、ダークスウツが擬態したものである。
「これ試供品なんだけどさ、一着やるよ」
「アーマー?俺、ちょっと苦手なんだよね、そういうピッチリしたタイプのやつ」
「ま、いらんなら捨ててもいいし」
貰っといて損はないと考えたのか、火野は結局アンダー一式をバッグに詰めた。大海はそれを見てニヤリと笑う。鰐男として改造された彼の肉棒は、スリットを飛び出し真っ黒な精液を吐いていた。
火野/一日目
皆川も城崎も、火野から見ればスゴい先輩だったが、何より彼は仲尾の事を尊敬していた。
自分の様に年下との組み手も厭わず、むしろ積極的に構って貰え、練習後もストレッチや指導をしてくれる先輩など、何処を探しても彼だけだろうと思っていた。実際、仲尾も火野が唯一の後輩だったので可愛がっていたという節もある。
(仲尾先輩、カッコいいなあ)
練習の合間に盗み見る表情は、男前で逞しかった。監督にしごかれていても、力強い瞳は失われず、ただひたすら熱心に練習に打ち込んでいる。汗だくの身体を捩り、ホールドから抜け出そうとするその苦しげな顔。火野の無意識下で、欲望が芽吹いた瞬間だった。
ストレッチを終え、疲れた身体を引きずりながらも、火野は仲尾のウェアやシングレットを抱えて洗濯機の前に立った。先に洗濯した三年生のものを取り出し、自分のものと仲尾のものを放り込む。ツンと鼻を突く汗の匂いに、火野は一瞬訝しげな顔をした。
(俺、そんなに汗臭いかなぁ……)
昼、仲尾に言われた事を思い出し、自分のシングレットの匂いを嗅ぐとやはりかなり汗の匂いが染み着いていた。
(うわぁ……ひでぇな…)
辟易しながらも、もう片方の仲尾のシングレットにも鼻を近付けると、こちらも強い酢の様な匂いが香り立った。
(んおっ!!仲尾先輩のもすげぇ!)鋭敏になりつつある嗅覚を働かせ、若干噎せながらも、仲尾のシングレットと火野のシングレットを犬の様に嗅ぎ分け、雄臭に彼は浸っていた。脇や背中、はたまた股間まで、余す所無く火野は匂いを堪能していく。フェロモンの様にダークの力が火野の体内に吸収され、気付かぬ内に精神が変容していった。雄好き、淫乱、そして快楽に忠実な獣へと火野は堕とされていく。ギンギンに勃起したチンポはスウェットに小さなシミを作り、顔は締まりなく緩んでいた。
「先輩っ!!先輩の、雄臭ぇ匂いっ!!」
自分が何を口走っているのかすら意識せず、火野は愛嬌のある犬顔を快楽で歪めていた。仲尾の一挙手一投足が、ストレッチで触れた筋肉が、汗で濡れた髪や脇毛が、フラッシュバックの様に思い浮かぶ。ダークノアの想定よりも火野は大分早く、ダークパワーに汚染されてしまっていた。
「好きっス先輩っ!先輩ィっ!!」
天を仰いで絶叫し、鼻に仲尾のシングレットを押し当てながら火野はスウェットの中で果てた。ダークパワーに蝕まれた若き肉体は、今までのオナニーとは比べものにならない快感を与えられ、そのまま火野の意識を飛ばしてしまった。両膝からがっくりと崩れ落ち、汗でびしょ濡れのシングレットの上に火野は倒れ込む。股間だけはまだしっかりと脈動し、グレーのザーメンがスウェットから滲み出していた。
「ククク……まさかお前の方が先に目覚めてしまうとはなぁ」
一人の異形の者が、火野の背後に姿を現す。引き締まった肉体をピッチリと黒の光沢が覆っており、知る者が見れば一目でダークの手先である事が窺い知れた。それも、普通の戦闘員ではなく怪人クラスの者である。全身は硬い鱗で出来ており、尾も生えていた。長い牙が特徴的で、先の割れた舌もヒトのものとは思えない長さだ。その姿は、邪悪な蛇を連想させた。凶悪な面相に変化してしまっているので、その男を見ても彼が誰なのかはすぐにわからないだろう。
蛇男は優しく火野を抱き起こすとスウェットに手を突っ込み、萎えかけたチンポを弄った。精子がドロドロと指先に付着し、糸を引く。蛇男は嬉しそうにそれを啜った。
「あぁ美味い……ダーク様のお力がお前にも満ちてきているのを感じるぞ…」
「う……」
火野は顔を歪め、抵抗するかの様に身動ぎした。蛇男がその牙を首筋に突き立てようとした瞬間、不意に鋭い痛みが彼を貫く。
「がっ!!ああああっ!!」
火野を取り落とし、蛇男は頭を抱える。瞳孔は小さくなり、目は血走っていた。
「クソっ!!まだ俺の邪魔をするのか!!」
悪態を吐くと、肉体が変化して元の人間へと戻っていく。健全な肌色が手や足の末端から見え始めていた。
「まだ、まだ時間はある……お前らは俺を目覚めさせる為に、ダーク様の駒になるのだ…まだ待ってやる、ハハ、ハハハハハハ……」
完全に姿が戻る前に、蛇男は部屋から消えた。入れ替わりに火野は目を覚まし、慌てて汚れたスウェットも洗濯機に放り込んだ。
その夜、火野は誰かの喘ぎ声で一瞬覚醒した。が、それが誰のものであるのかはわからず、すぐに寝てしまった。
火野/二日目
火野を待っていたのは、合宿名物のハードトレーニングであった。初日に仲尾がこなしたメニューをそのままそっくりやる事になり、火野は思いがけず体力を根刮ぎ消費してしまった。
「まだまだだらしねぇな」
監督の國村は不満げにそう言うと、その日の練習は終了となる。ばたりと倒れた火野は、もう一歩も動けそうになかった。
「お疲れさん、今日はよく頑張ったな」
火野の痛む胸筋に、ゴツい掌が当てられる。仲尾がゆっくりと、這うように筋肉を揉み解してくれていた。
「申し訳ないッス……」
「いや、正直俺も昨日はかなりしんどかったから」
徐々にマッサージは下半身へと移り、手つきは何故か扇情的になっていく。汗を塗り込むかの様に、火野の全身は仲尾によって触診されていった。
(くぅっ!!仲尾先輩、エロいッス!!)
はっきりとした仲尾の体臭に溺れながら、火野は理性を保とうとしていた。昨日オカズにした張本人が、自身の身体を愛撫している。優しく、汗だくになりながら……
「シューズ脱がすぞ」
ガポッと外され、外気に触れたソックスは汗でぐっしょりと湿り気を帯びている。火野自身にも届くくらいの、強い匂いを放っていた。
(うあ……俺、こんなに足臭ぇのか…?あれ、汗ってこんな匂いだったっけ……すげぇ、俺も、エロい匂いがする…)
疲れで朦朧とする頭は、火野の肉体の変化を都合良く受け入れていく。ダーク好みの肉体へと変貌している事に、彼自身は気付かない。そしてそれは、全く同じ事が仲尾にも言えた。仲尾は嫌がりもせず、火野のソックスを素手で握り、足ツボをマッサージしていく。火野はあまりの気持ちよさに少し喘いだ。
「おいお前、勃起してんぞ」
仲尾が指摘して初めて、シングレットを持ち上げる自分自身に気が付いた。込み上げる恥ずかしさよりも、仲尾もギンギンにチンポをおっ起てている事の方が火野の頭に残った。
(先輩のチンポ、太くて、デカくて、あれで、俺、俺……)
最後まで意識はまとまらずに、火野は深い眠りに落ちた。
目が覚めるとすぐに汗臭い身体をシャワーで洗い流した。ふてぶてしくずる剥けたチンポを眺めて、いつの間にこんなに雄々しくなったのだろうかと考える。実際、筋肉はより逞しく、体毛も濃く、男らしくなっていた。
(俺の身体、ガタイが良くなってる……レスリングのおかげかな?)
鏡で自分の身体を一通り確認し終えると、急いで食堂へと向かった。
目の前に仲尾が座り、その横に城崎が座る。火野は先程の一件から仲尾とまともに目が合わせられないのだが、ちらっと盗み見るだけで話し掛けられても返事は上の空だった。
一方、城崎の姿に火野は違和感を抱いていた。黒のアンダーギアは、火野の記憶の奥底に何か引っ掛かるものがあったのだ。パンプアップされた城崎の筋肉は、アンダーギアをはちきれんばかりに押し上げ、どこか淫猥な雰囲気すら漂わせていた。
(アンダー、俺も着てみたいなぁ……城崎先輩カッコいいし)
快活に笑う城崎を見て、火野はそう感じていた。
火野は城崎の盛った薬の所為で、隣で行われた淫行に気付く事無く寝続けた。しかし、完全に肉体が堕ちた城崎や仲尾の生成する黒精は、部屋に蔓延して火野の肉体と精神を急速に改変していく。火野が堕ちるまで、もう間も無かった。
火野/三日目
朝起きると、火野の頭はぼうっとしていた。トランクスを限界まで突っ張らせる朝勃ちを宥めながら、トイレの個室に陣取るとそのままセンズリを始める。ぷっくらと膨らみ、反り返ったイチモツは片手で持て余す程の大きさに育っていた。
(あー、オナニーたまんねぇー)
短絡化し、性欲に従順となった思考で火野は快楽に身を任せていく。オカズは隠れてオナニーをしている自分自身だった。
(俺、変態になっちまってんなぁ……マジ気持ち良くて、何も考えらんねぇ)
我慢汁を舐めながら、卑猥な妄想を膨らませていく。火野の脂肪の付いた腹筋はうっすらと割れ、臍まで続く陰毛はふさふさに生い茂っていた。肉体は既に完成を迎え、残るは精神の堕落とダークノアの洗礼のみである。
「あー、イクッ!!イクッ!!」
感情の起伏を欠いた声が、個室に籠もって響いた。ほとんどが黒に変わった精子が、便器の内側にべっとりと付着していた。火野はそれを見て、へらへらと笑い射精の余韻に耽っていた。
練習では仲尾と城崎が黒いアンダーギアをシングレットの内側に着込み、暑さと汗臭さを割増にさせた。大胆な体位に加え、二人とも立派に隆起したチンポを隠そうともせず、練習に打ち込んでいたので、火野は目のやり場に困った。
(仲尾先輩……)
火野が特に目を奪われてしまうのは、仲尾の躍動する筋肉や真面目な表情だった。じわりと先走りが無意識の内に染み出す。それくらい、火野の心は仲尾によって占められていた。
皮膚に張り付く黒い光沢が、仲尾を更に艶めかしく映し出している。合宿開始時よりも明らかに、仲尾の肉体は逞しく、雄臭くなっていた。
練習が終わると、皆川だけがそそくさと練習場を後にした。監督の特訓がやはりしんどかった様で、後片付けを頼み、休養を取りたかった様だ。
「あいつも頑張り屋だからよぉ」
そう言って城崎は笑った。汗で張り付いたアンダーギアは疲労で微痙攣する筋肉の動きまで明らかにしている。
「部長も疲れたりするんですね」
和気藹々と話す仲尾も、ぐっと全身をストレッチさせ、スマートに絞られた筋肉をアンダーギア越しに露わにした。火野は二人の匂いを胸一杯に吸い込み、無意識におっ勃てたチンポがシングレットに擦り合わされた。
「お堅い部長さんがいなくなった所で、火野っ!!」
「う、ウッス!!」
城崎に急に話を振られ、慌てて返事をすると、二人の異様な雰囲気に今更ながら彼は気付いた。
「俺達と愉しい事しようぜ」
仲尾が今までに見せた事の無い邪悪な笑みを浮かべ、そう言った。
大海から貰った黒の長袖のアンダーギアとロングスパッツを取り出し、火野は二人の先輩を目の前に戸惑っていた。『愉しい事』にはまずこれを着る事から始まると二人は言い、火野は二人がこのアンダーギアにハマってしまったのだと解釈した。
「今、ここで着替えるんスか?」
「おう、ったりめぇよ!!」
城崎が頑と言い放ち、違和感と疑問を感じながらも火野はしぶしぶシングレットに手を掛けた。汗をじっとり吸ったそれはびしゃりと床に落ち、トランクスのみとなった火野は逞しく、毛深く、そして汗臭くなった裸体を晒した。トランクスには練習中に付着した先走りが染み、汗と混濁している。普通なら恥ずかしいところだが、今の彼等には何でもない事だった。そのままトランクスも脱ぎ捨て、そそり立つチンポを露出させる。ビクビクと震え、尊敬する先輩達に見られている事で興奮していた。
「じゃあ着るッス!」
靴下も脱いだ素足を、ロングスパッツに突っ込んで履いていく。皮膚に取って代わる様なピッチリ感は、火野の苦手とする感覚だった。ぎゅうぎゅうにチンポを押し込めると、玉袋と竿の位置がくっきりと分かり、もっこりというレベルを超していた。
「ううっ、キツいッス……」
何度かチンポジを気にしながら、上着の袖を通し始める。形の良い胸板に張り付く様にアンダーギアが重ねられ、ポチッと乳首が浮き出ていた。袖のシワを伸ばし、きちんと臍まで裾を伸ばすと、火野の身体にジャストフィットしている事が明らかになった。
(なん……だ、これ…)
「あ……せんぱ…いっ!」
ぞわっ、と身震いすると、ギンギンになったチンポから先走りがトロトロ流れ出した。アンダーギアは生きているかの様に火野の素肌を刺激し、加速度的に刺激を強くしていった。
「あふっ……ん…ぁあっ!!」
未知の快感に悶える後輩を、仲尾と城崎は愉しそうに眺めていた。両者もシングレットを脱ぐと、三人は全く同じ格好となる。黒いアンダーギアは汗や先走りで濡れ、蛍光灯を照り返す。逞しく鍛えた肉体が惜しみなく晒され、全裸であるより不健全で倒錯したいやらしさを出していた。
「な、気持ち良いだろ?」
城崎が身体を寄せて尋ねる。彼の岩の様な筋肉の収縮に、火野は釘付けになる。自分自身の腕や胸板も、先輩二人と同じく微細な凹凸までもが明らかにされていた。
「俺も昨日、城崎先輩に教えて頂いたんだ。これで俺達、本当の仲間になるんだぜ」
仲尾が嬉しそうに言って、城崎と唇を重ねた。豪快に舌を絡ませ、糸が数本引く。勃起したチンポが触れ合い、手はお互いの汗だくの髪に置かれていた。火野はあまりのショックに言葉を失い、呆然とその様子を見守っている。
「仲尾……先輩…」
火野のチンポはそれでも脈を打ち、先走りを流し続けた。目の前に広がる痴態は、他でもない尊敬している仲尾自身が望んで行っているのだった。
「あんまり後輩を虐めちゃ可哀想だぜ」
満足げに城崎が笑いながら言った。仲尾は名残惜しそうに唇を離すと、火野に向き合い、身体をググッと近付ける。珠の汗が顔を伝い、アンダーギアに染み込んでいく。
「せ、先輩っ!俺、先輩の事が、俺ェッ!!」
狼狽が口を突き、堰を切った様に言葉が溢れ出る。この数日間で歪められた、火野の仲尾に対する尊敬の念は所謂愛情一般へと変わっていた。
「好きッス!仲尾先輩の事が好きッス!!」
溜まりに溜まった精液がビュルルッと放たれ、アンダーギアの内部を伝って汚していく。火野は放心して、快楽と興奮の熱に浮かされていた。
「俺も火野が大好きだよ……お前のひたむきなとことか、汗だくで頑張ってるとことか、俺の事いつも見てくれてありがとな」
火野の身体に覆い被さる様に、仲尾が体重を預ける。強引に、しかし貪欲に仲尾は火野の性感帯を弄った。
「あ、ありがとうございますっ!!ありがとうございますっ!先輩っ!!」
その感謝の声も塞がれ、火野は全てを仲尾に任せていた。胸にあるのは異常な性交となりつつある現状よりも、仲尾に愛して貰っているという歓びで埋め尽くされていた。ムッとする熱さの中で、二人は獣の様に黒い肌を躍動させる。程なくどちらのものとも知れぬ黒精がマットに流れ出していく。
城崎は後輩同士のセックスを、腕組みをして眺めていた。
「後一人か……」
そう呟くのと同時に、口元には不敵な笑みが広がっていく。合宿は3日目にして、ほとんどの部員達がダークの力に汚染されていた。
被験体データ3
城崎泰雅:18歳/173cm/86?s
素体判定A-
担当戦闘員:蛇男(コードネーム未定)
S高校第三学年レスリング部副将。大柄で力強いパワープレイを特徴とし、主将の皆川とはスタイルは真逆。国体経験あり。自慰は週5回程度。
前日
夕陽の差し込む教室に、靴下やウェアが脱ぎ散らかされていた。その中心には高校生にしては大柄な青年が一人。S高レスリング部の副将である城崎は、シングレットを半分脱いだ格好
で硬直していた。
「声を出すなよ……まあ、出したくても出せないがな」
彼を拘束している張本人である蛇男が言った。背後から回された真っ黒な鱗に覆われた腕が、城崎の口に突っ込まれていた。鞭の様にしなやかな手足は、城崎の手足にぐるりと巻き付き
、締め付ける様に彼の自由を奪っていた。全身を触診するかの様に、蛇男は城崎の岩の様な肉体を弄っていった。練習後の汗で濡れ、剛毛は縮れて肌にぺったりと張り付いていた。
「くく、やはり良い素体だ。ここも……素晴らしい」
下半身のみを覆っていたシングレット、そしてスパッツの中に凶悪な手を突っ込まれ、週5のオナニーで鍛えられた陰茎をがっつりと揉まれてしまう。城崎は不快感に顔を歪め、何度目か
の抵抗を試みたが、蛇男の改造された力には敵わなかった。
「~~~~~~~~~~~~ッ!!」
怒りと焦りで、城崎は激しい唸り声を上げる。蛇男の鋭い爪が竿に食い込み、それを戒めた。
「お前にはやってもらいたい事がある……俺はまだ、完成体ではないのでな」
首筋に鋭い痛みが二つ走る。蛇男の鋭い牙が、城崎に深々と突き刺さっていた。首を曲げ、蛇男の顔を確認する事も叶わない。瞳孔がきゅっと縮まり、瞳から段々と光が消えて行く。蛇
男特製の毒が、たっぷりと城崎の全身へと回って行った。
牙を抜いた蛇男は、得意気ににやりと笑う。城崎はその巨体を痙攣させ、スパッツの中に大量に精液を放出していた。涙と涎が同時に流れ出す。
「仲間を殖やせ。方法は分かるだろう?」
「…は……い…………」
「俺の毒が完全に体に回ったら、お前は完成だ」
完成、という単語に城崎の身体が敏感に反応した。本能的なレベルで、城崎は自らの完成を、即ち戦闘員としての完成を望んでいた。
「次に会う時を楽しみにしているぞ……ふははははは」
拘束が解かれた瞬間に、城崎の意識は闇に墜ちた。
城崎/一日目
練習の合間にこっそりと城崎は男子便所の個室に入り、慌ただしくシングレットをずり降ろした。ぶるんっ、と勢いよく飛び出したチンポは先走りでぬめぬめと光り、汗で蒸れた陰毛は
異臭を放っていた。
「はあっ、あ、ま、間に合わねえっ!!」
情けない顔で天を仰ぐと、手も触れていないのにチンポが跳ね上がる。城崎の濃厚な精子が便器にぶっかけられ、個室にザーメンの匂いが充満した。
「はあああああああああっ!!のああああああああああああっ!!」
毒の所為で何百倍もの快感を与えられた城崎は、憚らずに野獣の如く叫んだ。ぼとぼととその度にタイルにも精子が零れだしていく。目の焦点はぶれ、瞳孔は小さく縮んでいく。蛇男の
毒は射精をする度に全身を蝕んで行き、理性をその都度減退させていく。城崎は自分では数えていなかったが、毒を注入されてから既に五回目の射精となっていた。
「すげええっ、こんな、俺、壊れちまうううっ!!皆川ぁっ!!助け、があああああああああああああ!!」
部長である皆川の、雄々しい筋肉や滴る汗が城崎の脳裏に過ぎる。昂奮は更なる絶頂を引き起こし、城崎は大きく仰け反った。目は完全に白目を剥き、口の端からは唾液が幾筋か流れ出
している。がくりと膝を突いたその瞬間から、城崎の理性は、植え付けられた性欲に屈したのだった。蛇男から与えられたミッションが主軸となり、再び城崎としての人格が再構成され
ていく。毒の支配を全面に受け入れた彼は、最早ヒトというよりも野獣のそれに近い。どす黒い闇に満ちた瞳は、好色へと淫らに変化していた。
「あー、『仲間』殖やさねえと……」
精液に塗れた亀頭と竿をぐりぐりと親指で無造作に捏ね繰り回し、城崎はそう呟いた。それが今の城崎にとって自然の姿であった。
「仲尾、火野……あいつらはどんな淫乱野郎になるかなあ……」
そうは言ったものの、城崎の頭の中にはそれなりのリアルさを帯びて、後輩二人の痴態が目に浮かんだ。シングレット越しに、タックルと雄相撲を組み交わす二人。股間には染みが出来
ており、そこからは白濁した粘液が何本も糸を引いている。その内に舌を絡ませ合い、何度目か分からぬ射精を、手も使わずに迎えるのだ……。
「くっ、ふぅ……んおぅっ!!また、イグッ!!」
先程の様に取り乱す事も無く、城崎は自身の親指の爪の間に入り込むまで吐精した。手のひらに付いたザーメンを躊躇わずに舌で舐め取る。じゅぷっ、ちゅぱっ、とトイレの個室に卑猥
な音が満ちる。上気した顔は快楽で蕩け、数分前の狼狽は嘘の様だった。そうして彼は、更に毒を蔓延らせてしまう。
「皆川、へへへ……待ってろよ」
あの堅物がどんな姿に堕ちるのか、それが最大の関心事だった。
それから城崎は下心を隠しながら、普段の通りに見える様、部員達と接していた。
股間は膨らみを隠す様にシングレットに工夫をし、定期的に、かつこまめにトイレで抜いていた。その内にも自慰は段々と大胆になり、果てには個室から精液の匂いが消えなくなってし
まう程だった。精液を放っては、それを指ですくい、舐め、味わう。蛇男の毒は中枢まで彼を冒し、また、彼に接する部員達をも毒していった。
城崎/二日目
すっかり淫乱になった城崎は、股間の熱を押さえられないまま寝具に身を任せた。スウェットを盛り上げるイチモツは、前日から比べると確実に大きく成長し、センズリの扱き過ぎで赤
く腫れ上がっていた。ズル剥けた亀頭と擦れたトランクスには、鈴口から溢れ出た先走りによりじっとりと湿っている。シャワーで清めた肉体も、すぐに夏の暑さと蒸れで雄臭さと油っ
ぽさを取り戻していく。こんもりと茂っていた腋毛は汗で縮れ、特有の強い匂いを放ちつつある。鼻を押し当てて嗅ぐと、チンポがぴくんと上下し、再びトランクスに先走りを擦り付け
た。城崎はだらしない嬌声を上げまいと必死に歯を食い縛った。
「くくく……お前は既に理性の囚人ではない」
声を聴くだけで、城崎の身体は敏感に震えた。濃厚な間の気配と共に、彼を淫乱に変えてしまった張本人が同じ布団の中へと忍び込んでいた。柔軟に絡み付く肉体は、冷たく湿る鱗に覆
われている。人外とのまぐわいが、自慰にのみ耽っていた城崎を苦しめた。
「お、お前は誰なんだ……!!」
「お前の良く知っているヤツさ。でも、そいつの精神はもうすぐ俺の支配下に堕ちる……」
暗闇の中、蛇男が騎乗位で城崎の上に跨った。既に柔らかく解されていたアナルが、城崎の怒張したモノを迎え入れて行く。根本までしっかりと咥え込まれた後は、ぎゅうと異常なまで
の締め付けで搾精機の様に彼を攻めたてて行く。
「んはぁっ……あっ…くぅっ……」
眉根を寄せ、厳つい顔を苦しげに歪めている城崎は、自分が啼いている事に気が付かなかった。全身に巻き付いた蛇男の手足を剥がそうと手を掛けるが、傍目から見ればそれは抱き着い
ている様にしか見えなかっただろう。城崎の身体は性交を貪る様に求めていた。それに饗応するかの如く、蛇男の愛撫や攻めも強烈になっていく。
「あぐっ!……あ、いいっ!!…あぁ、あっ!ああっ!!」
「良い声で啼く様になったな」
気が遠くなる様な快感の中で、城崎の中に閃くものがあった。マウントを取られた時の、体重の重み。質感は違っているが、その時触れ合った感覚。レスリングを長年熟してきた彼が、
対戦相手を間違える事は考えにくかった。
(まさか、お前は……!!)
真相に至った瞬間、蛇男の腰が激しく振られた。城崎の頭の中は暴力的な衝動で真っ白に染められていく。
「くっ?!ああっ?!あっ、あっ、あっ!イクッ!!イクーーッ!!はぁっ、はぁっ……はぁっ…」
蛇男の中にたっぷりと種子を吐き出した彼は、もう何も考える事が出来なかった。敷布団を鷲掴みにし、荒い息で逞しい胸を上下させている。蛇男のケツから滴った精液は、脱がされて
足首に引っ掛かっていた城崎のトランクスで無造作に拭き取られた。粘液と繊維の擦れる音が、部屋に響く。
「やはり活きの良い男の精液は美味い。俺の力が満ちるのもあと少しだ」
満足げに呟く影に、城崎は手を伸ばす。待て、という声は声にならなかった。
「すっかり淫乱になったな」
「俺は、淫乱……」
言葉を噛み締める様に反復した。城崎が浮かべたのは屈辱に塗れたものではなく、何処となく嬉しそうな笑みだった。
「俺の駒に相応しい。最初から分かっていたのだが、これほどの素質を持っているとはな」
蛇男は城崎の首筋に鋭い牙を当てた。前回とは違い、城崎は期待に打ち震えている。ずぶっ、とえげつない音がして皮膚は突き破られた。自分の全身に毒が染み入って行く様子が確実に
知覚される。それに対して、城崎はただただ弛緩するしかなかった。チンポは痙攣していたが、もう出るものもなく空射ちになっている。毛深いケツの穴からは、とろりと愛液が流れ出
した。体質の変化が急速に為されていくのにも、城崎は一向に気にしない。
蛇男が牙を抜く頃には、従順な淫獣と化した男が横たわっていた。
「この様子を見ていたヤツが居る。次はそいつを狙え」
「了解しました」
真顔で返答をする城崎には、もう蛇男に対する反抗的な感情が消え失せていた。仕えるべき主人として、すっかり毒に調教されてしまっていたのだ。
「お前の全身に満ちた毒を注げば、そいつもお前の様に淫乱になるだろう。それと……これを」
蛇男が取り出したのは、最初から城崎の身体のサイズに合わせて作られた黒のアンダーウェアだった。
「明日の朝から着ろ。着たら脱ぐな。まあ、脱ぎたいなんて思わないだろうが」
「はっ!!」
そのまま蛇男は闇の中に消えた。
翌朝、蛇男の下僕として生まれ変わった城崎は、命令通りアンダーウェアを着込んだ。アンダーウェアは勿論、ダークスウツが擬態したものだったので、一般的な戦闘員達が着込んでい
るものと大差がない。城崎の逞しく発達した肉体の凹凸を淫らに照らしていた。
「えっろいな、これ……」
胸を弄りながらトイレで全身の様子を確かめていると、ケツが疼く様に感じる。ロングスパッツの上からアナルを弄ると、想像以上の快感に声が漏れた。全身の感覚は鋭敏になり、特に
性感帯は常人の数十倍にまで高まっていた。ケツ穴から液体が溢れ出て、さらにアナニーをしろと強いられている様に彼は感じた。
もっこりと膨らんだ股間は、勃起と共にスパッツが竿や亀頭に張り付く様に伸縮し、スパッツを着用したままそれを扱く事が可能だった。その気になれば、そのまま人を犯す事も出来る
。汗だけでなく、精液や先走りもほとんどがアンダーウェアに吸収されていく様で、漏れ出したりする事は無かった。しかし、その度にウェアが「成長」している気配を城崎は感じざる
を得なかった。
「すげー、これ最高だ……」
シングレットの下にアンダーウェアを着て、その日一日の練習に城崎は臨んだ。トイレに駆け込む事も無く、ただその場でイキたい時にイケば良かった。普段通りに過ごしながらも、仲
尾や火野達の前で射精している事さえある。腕で汗を拭く瞬間に自分の脇を嗅ぎ、鼻までウェアを擦り上げて、汗の籠もった匂いを嗅いだ。手も使わずにイキ、タックルで絡み合った時
にも耐えきれずに声を出した。
蛇男の予想通り、城崎はダークスウツの虜になっていった。
練習後の仲尾と火野を、こっそり覗き見していたのは城崎だった。後輩達が自分と同じ様に、欲情を隠しきれていない事を見て取ると、オナニー漬けだった城崎の頭の中に新たな欲望が
むくむくと膨れ上がっていくのを感じた。
(犯してぇ…………、泣かせてあいつらも淫乱なカラダにして……)
一番最初に音を上げたのは他ならぬ城崎自身であった。粘つく亀頭を押さえ、何事もなかったかの様に自らも合宿所へと戻った。
他の部員達にばれない様、アンダーを着たままシャワーを浴びた。水分をたっぷり含んでピチピチに彼を締め付けるが、それもまた快感だった。
水気をバスタオルで拭き取り、数分ぶらぶらとしていると、速乾機能があるのか、すぐにアンダーは乾いてしまった。身を清めた気はしなかったが、城崎は漠然とそれが正しいやり方だ
ったのだと思った。自分の淫乱さがたっぷりと滲み込んだそのアンダーを姿見で確認し、城崎は鏡の中に微笑んだ。
食事の時に、城崎は持っていた頭痛薬を砕いて火野と皆川の食事に混入させた。眠くなるにはうってつけで、自分が常備しているものだった。
仲尾のものに入れなかったのは、一目で仲尾が「異常」であると彼が見抜いたからである。
そわそわとし、何処か落ち着きが無い。隣に座る城崎に目を合わせようとしないのだが、身体だけは好きあらば盗み見る様に視線が走った。
(ほう……こいつはもう、堕ちるな)
敢えて匂いを出す様に脇を開いたり、大きく伸びをして体のラインを強調させてみたりすると、仲尾はそれに面白い様に反応した。鼻孔はひくひくと脹れ、無意識の内に短パンをモノが
押し上げている。城崎を万遍なく冒した毒が、今日一日をかけて仲尾にも伝染していったのだと彼は考えた。
二人が寝静まるのを待ち、その夜、城崎は蛇男の任務を忠実にこなした。
(俺の可愛い仲尾がこんなに従順で淫乱な雄野郎になっちまうなんて)
自ら腰を振る仲尾を見て、彼はさらに興奮していた。
中に出す、と思った瞬間に、スパッツの抵抗がなくなり自然に吐精する事が出来た。幾本の筋が掛かる程、濃い精液をたっぷりと仲尾の中に種付けしていく。ダークの力と、蛇男の毒に
汚されたその精液は、仲尾に対して決定的な一撃となる。不可逆的なまでに、彼等は冒されてしまっていた。
「気付いてないかもしれないけどな、あいつはお前の事大好きだぜ」
悪びれも無く城崎はそう言うと、仲尾は顔を真っ赤にしていたが、今までに見せた事の無い淫蕩な笑みを浮かべた。
城崎/三日目
一番最初に起きた城崎は、朝起ちもそのままにトイレへと向かった。
セックスは勿論異性が相手だったが、初めてではない。しかし、自分が掘られたのは初めてだった。ケツの違和感を個室で確かめると、仲尾の精液がこびり付いた部分が幾か所か見つか
った。彼はそれを結構無理な体勢で綺麗に舐め取っていく。そこで彼は、自分の姿が昨日のものまでとは違う事に初めて気が付いた。半袖だったシャツは手首までを覆い、ロングスパッ
ツは今や足先の五指まで綺麗に包んでいる。そして一番驚いたのは、シャツとスパッツの境目が無くなっていた事だった。
「あ、……っはあ!!俺、もうこれ脱げねえんだ!!」
感極まった様に叫ぶと、彼は便座に片足を掛けてそのまま勢いよくセンズリを始めた。今までの比ではない感覚、そして身体能力が彼に満ちているのが感じられる。両手と顔以外の露出
は無く、それ以外は全て黒、黒、黒。黒一色に染まっていた。淫乱と邪悪に染められた、彼自身を象徴するかの様に……
「スウツ最高おおおおおおおおっ!!」
そう叫ぶと同時に、ビュルルルルッ!! と勢いよく精子が飛び出した。まだほんの少し白味の残った黒色の精液が、タイルに、便器に、壁にぶちまけられていく。誰からも教示されてい
ないのに、彼の身に着けている物を「スウツ」と呼んだ事が、既に彼の洗脳度合を示していた。彼が吐精を自在に操れる様になったように、「スウツ」もまた、彼を自在に操る様になっ
たのだ。城崎は恍惚とした表情で、手や胸に掛かった精液を愛飲していく。そうして気が付けば、液体のたっぷり掛かった両手は真っ黒に覆われていた。
後始末をしていると、隣の個室に人が入る気配がした。何の躊躇いも無く城崎は便器に上り、天井と仕切りの隙間から中の様子を窺った。色彩の欠いた瞳を宙に漂わせながら、もう一人
の後輩が朝の性欲を払拭している最中だった。籠もった熱気と汗の匂いが此方にまで漂ってくる。城崎は火野の身体の成熟具合に目を瞠った。
(もうこんなに出来上がってるのか……少し予定を早めても良いな)
こんもりと茂った陰毛、膨らみ始めた胸板、片手では持て余し気味のチンポ。どれを取っても、昨夜の仲尾といい勝負だった。
「あー、イクッ!!イクッ!!」
方向を定める事無く射精したので、自分の手を汚してしまっていた。その精液は、城崎と同じくほとんど黒に近かった。
練習後、皆川が居なくなったのを確認し、城崎は仲尾と打ち合わせ通りに事を進めた。
火野は可哀想なくらい動揺し、そしてアンダーを着てからは自らの快楽に従う事を覚えた。仲尾への尊敬や憧憬は、愛情へと変わり、歪められていく。
全身を墨汁を掛けあったみたいに汚した二人は、笑顔で並んで立っていた。シングレットは足首に引っ掛かり、無残な姿を晒している。震えているチンポが、まだ行為を続行できる証で
あった。
「城崎先輩ぃ……」
甘えた声を出したのは、柴犬の様な火野の方だった。無邪気でやんちゃさを湛える笑みも、精液がべっとりと付着した今や淫乱な印象を与えるに過ぎない。ケツを押し広げて城崎の目の
前に付き出す。拡げられたケツの穴は、ひくひくと物欲しそうに動いていた。
「火野もすっかり雄同士のセックスにハマっちまったなあ」
内容はそぐわなかったが、先輩の優しさを感じさせる口調で城崎はそう言った。ケツに食い込んだ火野のスウツを指で撫でると、すうっと其処にスリットが出来る。先走りで剥き出しに
なったアナルを解すと、ゆっくり火野の秘所へと挿入していく。中は何度か出された仲尾の精液で温く、ねっとりと絡み付いていた。
「どろどろだな。孕んじまうぞ」
「先輩方のお子さんなら、俺、喜んで孕むッス!」
「ははは、ほら、仲尾も来いよ」
大きく開脚したケツの割れ目をなぞる様に指で辿ると、やはりそこにもスリットが出来、城崎の毛深いアナルを公開させた。真面目な顔つきの仲尾に、困惑が走る。
「いいんですか、先輩?」
「おう!!俺達仲間だろ!」
快活に応える城崎は、素晴らしい笑顔だった。仲尾は悦びを満面に露わにして、真っ黒に包まれた肉棒を城崎へと挿した。
「ぐぅっ……んはあっ!!」
痛みと快感に喘ぐ城崎は、何処か充実した表情を浮かべていた。込み上げる射精感に逆らわず、そのまま火野の中へと出してしまう。結合部からはどろりと溢れたザーメンが滴り、マッ
トを汚した。
「あ……はあ、最高です、先輩!!」
城崎は照れ臭そうに笑い、火野の頭を撫でた。汗と精液でぐしゃぐしゃに汚れていたが、どちらもそんな些事には気にも留めなかった。
「う、おうっ!!ぬああああっ!!」
不意に仲尾が声を上げたかと思うと、城崎の腸内に熱い汁が注がれていく。リズム良く腸壁に叩き付けられたそれは、三人の淫乱さを祝福しているかの様に思えた。
「先輩のケツ、頂きました!!」
誇らしげに笑う仲尾を、城崎は抱き寄せる。三人のアンダーは完全に四肢を覆い、ダークスウツへと化していた。
三人は異臭を放ったまま合宿所に赴き、四人が雑魚寝をしている部屋へと向かった。其処には、疲れ果てて倒れ込んでいる皆川が着替えもしないままで居た。
「何やってたんだ、遅かったな」
そうして、三人の姿を見て、彼は呆気にとられた。全身タイツの様なものにピッチリと全身を覆われ、尚且つ、三人は汗やら精液やらでどろどろに汚れていたのである。
「な……」
火野と仲尾が素早く動き、寝転んでいた皆川の両足をホールドした。悠然と城崎は近付き、汗だくの彼のシングレットを愛撫していく。
「や、やめろお前等!!どうしたんだ?!」
「皆川、お前、本当にまだ何にも感じてないのか?」
城崎の言葉に、皆川は敏感に反応した。
今まで何の影響も無かった様に見えた皆川だったが、彼もまた、着実にダークの力に汚染されていたのだ。
「どうだ、俺の身体?」
城崎が見せつける様に胸を逸らし、力を込めた。合宿開始時よりも随分とバルクアップされた肉体が、そこにあった。黒い膜に覆われ、奇妙な光沢に包まれたそれを皆川は食い入る様に
見ている。赤のシングレットには大きな染みが股間に出来始め、その中心は亀頭の形に盛り上がっていた。
「くそ、俺は、まさか本当に……」
「お前だけじゃない、俺達みんなだ!!お前が最後の仲間になるんだよ」
唖然として皆川は後輩二人を見比べる。びんっ、と勃起した彼等のチンポが皆川の発達した腿に押し当てられ、粘液でぬるりと滑る。
「い、いやだ……俺は、そんな……」
「はは、往生際が悪いぜ、部長」
城崎は身を屈め、皆川の大胸筋を揉みしだいていく。後輩二人は、皆川の脚をスポーツソックスごとしゃぶり始めた。
「く、あああああああああああああっ!!」
びくん、とチンポが揺れ、今までより粘度の高い先走りが溢れ出る。苦痛と恥辱に歪んだ顔は、今までの威厳ある部長からは想像のつかないものだった。
「や、やめろ……汚ねえだろ……」
「部長の空豆くせえソックス、マジうめえッス!!」
「こんなにキツい匂いなんて、部長、見かけによらないですね。興奮します、俺も」
「俺は昔から知ってたけどな。こいつ、毎日シューズ干してんのにコレなんだよ」
「うるせえ、お前らの方が……臭うだろうが、今は」
ザーメンに塗れた三人を見て、皆川はそう言った。しかし、ほとんど抵抗という気持ちを彼は無くしてしまっている。
「駄目だ、何でこんな……くっ、気持ちいい……くそおおおお!!」
既に汗や体臭は、四人ともほとんど変わらない程のレベルにまで汚染は進んでいた。今や誰もが自分自身の匂いに欲情する事さえ可能だった。シングレットの膨らみに、三人の魔手が伸
びる。この一連の事件に終止符を打とうとするかのように。
「やめろおおおおおおおおおおおお!!」
皆川の叫び声は裏返っていた。竿を、玉を、無遠慮に三人の指が撫で回していく。耐えに耐えていた性欲は、ここで爆発した。
「イクッ!!イクウウウウウウウウッ!!」
シングレットを通して尚、精液が高く飛び散る。それは漆黒、一部の光も無い闇色をしていた。
精液を浴びた所から徐々にダークスウツの形成が始まって行く。皮膚に張り付き、対象となった男達を永遠に拘束する。皆川は為す術も無く、その様子を見守っていた。
被験体データ4
皆川拓:18歳/169cm/75?s
素体判定A+
担当戦闘員:
S高第三学年レスリング部主将。レスリング選手としてはやや細身だが、思いがけない力強さを見せ、正統派のプレイスタイル。手数も多く、粘り強い。堅物で自慰は月に2回程度。
前々日
「いや、これはマズイな」
ドクターと呼ばれる戦闘員達の筆頭は、さほど困っていない様子で呟いた。しかし滅多にしない腕組みをしている事から、これが並々ならない状況であると周りの戦闘員達は推察していた。強化ガラスの向こう側に、一人の青年が拘束されている。裂けたシングレットに、たっぷりと滲み込んだローション。先程まで使われていた「改造用」の器具が床に無造作に散らばり、青年と戦闘員達の体液に塗れている。青年はすっかり肉体を犯され、全身をダークスウツに覆われていた。
そう。たった今、レスリング部部長である皆川の改造は終わったのである。
ぼんやりと宙の一点を睨み、両手をだらりと垂らして座っていた。弛緩、という言葉が相応しく、身体の何処にも力が入っていない。全身は自他の精液で汚れていて、各所に真っ黒な精子が掛けられていたが、既に体表はダークスウツに覆われていたので、顔以外は汚れがあまり目立たない。反り返ったチンポが、割れた腹筋の上に乗っかりだらしない姿を晒していた。
「こういうのはあんまり慣れてなくて」
誰にとも言う訳でも無く、ドクターの独り言は続く。拉致して、抵抗する皆川を犯し、改造するのは苦では無かった。どんなに真面目で堅物な男でも、欲――特に性欲には普通抗えない。皆川でさえそうだった。途中から責め苦は快感へと変わり、周りにいる戦闘員達と同じになっていった。今回の任務も、あっさりとクリア出来る筈だった。
ダークスウツが着せられ、改造済みの証である黒精が噴出した際に、皆川の心の中にある大切な何かが砕けてしまったのだ。
ぐったりと身を壁に預け、そのままずるずると頽れる様にして座って以来、そこから微動だにしなくなってしまった。言葉も発しない、いや、発せない程ダメージを受けたのかもしれない。勿論、肉体的には改造が済んでいるので、刺激を与えれば快感を得て、射精する事もある。それでも皆川にとって射精や刺激は苦痛であり、それは喘ぎや顔の表情から推察する事が出来た。
「壊れてしまった時の直し方。そんなもの、あるのか?」
自嘲する様に呟くと、ドクターは肩を竦めて椅子に腰を掛け直した。普通の戦闘員としてなら問題はあまり無い。使わなければ良い話だった。しかし、皆川はA+の素体判定を受けた怪人候補なのである。未だ戦力が整っていないダークノアには、貴重な逸材である事に間違いなかった。苛立たしげに机を叩く指が止まる。幾人かの戦闘員がその指を注視した。
「器は出来てるんだ。ダメ元で一回、黒玉を入れてみよう。怪人として自我が芽生えてくれればこちらとしては問題ない訳だし」
目の前に数人の戦闘員が立ち、皆川の萎えたチンポに手をあてがった。抵抗する訳でも無く、ただぼんやりとその様子を呆けた様に彼は見ている。口は半開きで、視線は遠くに向けられていた。その先にドクターの指先に乗った、小さな黒い玉が現れる。視界にそれを認めた途端、皆川の肉体は一気に活動を再開し、肉棒をそそり立てた。
「肉体は既に我らと同じ」
ドクターが確認する様に呟く。屈強な戦闘員達が皆川の四肢を押さえ、アナルを突き出す様に身体を開かせた。ひくひくと収縮する穴は、黒玉を欲しているのだとすぐに分かる。ドクターは三本の指ごと、彼の中へと黒玉を圧し入れた。
「あっ!!はあああああああああああああああ!!」
突然スイッチが入ったかの様に皆川は叫び出す。身体を弓なりにし、その突起となるイチモツからは我慢が堪えられなかったかの様にどろどろと黒い精液がとめどなく溢れ出した。清純で生真面目だった彼とは真逆、淫らで悪の中枢へと身を堕としていく。表情は既に弛緩し、快楽に任せていた。精神の変容と共に、黒玉の効果が表れていく。適合者をヒトならざる者――即ち怪人へと肉体が変えられてしまう。黒い精液の波間を破って現れたのは、雄々しく先端の尖った真っ赤な肉棒だった。両手両足を支えていた戦闘員達に、ぐにゃりと違和感のある重みが与えられる。まるで骨など無くなってしまったかの様に、ぐったりと皆川の身体は圧し掛かった。その表皮はダークスウツの滑らかな肌触りから、粘液を帯びた鱗へと変化していく。
「蛇か……」
黒精に塗れて立ち上がった皆川を見て、ドクターは目を細めた。人相は悪くなり、犬歯に似た毒牙や長い舌が随分と皆川の以前の容貌から雰囲気を変えてしまっている。首から下はダークスウツが鱗状に変化し、尾や爪が生えていた。スリットから飛び出したチンポは爬虫類のそれに似ていて、先端が尖り、其処だけ生々しい肉色をしていた。すっと流れる様な動作でドクターの前に跪く。それは既にダークノアとしての調整が済んでいる証だった。
「まだ不完全か?」
「はっ。恐れながら名前が得られません。それに、抵抗があるのでこの姿では長く居られないでしょう」
ずずっ、と音がして蛇男の尾が小さくなる。
「皆川が抵抗していると言うのか?」
「無意識に、ですがその様です。俺は形態を維持できるほど力がまだありません」
不完全な状況で怪人化を促してしまった責は、ドクターに在った。未知の状況に対して、臨機応変な対応を取れるのもまた、彼しかいない。少しの間ドクターは俯いて考えた。
「――蛇男、お前に任務を与える」
前日
自室のベッドで目を覚ました皆川は、寝汗で衣服をぐっしょりと濡らしていた。
(何だ、あれは……夢か?)
蛇男として芽生えた自我に内部から操作を受けた彼は、昨日の出来事を夢だと思い込んでいた。非現実的な内容であった事と、自身の内部からの操作という事もあって、それがどんな事だったのか、どの様な意味を持っていたのかについてはものの数分で忘れてしまう。漠然と「酷い夢を見た」という感想だけが彼の頭の中に残った。
寝間着を脱いで洗濯機に放り込むと、普段見慣れた筋肉に目が留まった。鏡の中の自分を舐める様に見ている自分が居る事に気付く。恥ずかしくなって坊主頭を掻くと、脇から強めの匂いがした。元来薄目だった脇毛は合間からはみ出すほどに茂っており、それも彼に十分な違和感を与えた。
怪人として改造された肉体的な変化は完全に消失し、一見、皆川は普通の人間に見えたし、実際自分も改造された事など最早知る由も無かった。しかし、既に怪人となった彼の汗や体臭、精液はダークの力を帯びたものに変わっており、周囲の人間を少しずつ巻き込み、洗脳と改造を施すものとなっていた。その上、蛇男としての毒も空気中に常に放たれており、彼がその気になれば対象となるべき者を手を下すまでも無く虜とする事が可能だった。蛇男はその身体上の性質とダークスウツを一挙に引き受けて、皆川の体内に陣取る事に決めていた。皆川が見れば、蛇男が見るのと同義である。そうして、肉体の主導権が渡る瞬間を待ち望んでいたのだ。
最初にそのチャンスが来たのは、練習後の皆川が疲弊した瞬間だった。
ターゲットは最初から決まっていた。皆川の精神的支柱となり得る、同僚でありライバル――城崎。
『より親しい人間がダーク様に屈していたら、こいつも憚る事なく闇に堕ちるだろう……』
蛇男はそう考え、皆川の隙を突いて肉体を掌握した。練習中にたっぷりと毒気を当てられていた城崎はすぐに捕まり、毒牙にかかった。
痙攣し、床に倒れ伏した城崎を眺め、蛇男は満足そうに笑みを浮かべた。
皆川/一日目
何人かの男達に皆川は囲まれていた。真っ黒の全身タイツ姿で、手には卑猥な道具を持っている。
猿轡を噛ませられ、皆川は抵抗が出来ない。男達が近付くと、濃い雄の匂いが立ち上った。むせ返りそうなその熱気に、彼は涙を目に溜める。
だくだくとシングレットにローションが掛けられていく。紺に染まったシングレットはぬちゃぬちゃといやらしい音を立てて皆川の逞しい肉体に張り付いていく。
気持ち悪い、と思いながらも与えられる刺激に自らの身体は素直に応じていた。徐々にシングレットを持ち上げて行く自分自身に羞恥の念を隠せなかった。揶揄する様な笑い声が男達から上がる。その時、きつく噛まされた猿轡からアルコールの様な匂いが漂っている事に気が付いた。媚薬をたっぷりと含まされていたのだ。
黒目は薬の効果からか小さくなり、焦点はブレていた。紅潮する頬は彼がまだ初心である事を惜しみなく周囲に知らせており、さらに男達の欲情をそそる。荒くなる息遣いとともに、時折唾液が滴り落ちた。
練習後で汗だくの身体を、男達は丁寧に愛撫し、脇や足など不浄そうな部分は舌で清められていった。あまりの恥ずかしさに皆川はぎゅっと目を瞑ったが、内腿に這いずり回った舌遣いに感じてすぐ目を見開いた。
不本意に解されたアナルへ、細身のバイブが入れられていく。違和感に足をもじもじさせたが、どうしようもない快感に打ちひしがれ皆川は抵抗が出来ない。何の予告も無くスイッチが押され、皆川の腸内でバイブは蠕動を始めた。
「ぐ、うぐううう!!」
呻く様に腹の底から声を絞ると、シングレットから真っ白な液体がぽたぽたと滴り落ちた。自慰の少ない皆川にとって、これが20日振りの射精となった。
夢から目が覚めた皆川は、その淫夢の内容を克明に覚えていた。抑圧されていた記憶が徐々に蘇っているのである。それは意図的に蛇男が脳内へと流出させたイメージであった。少しずつ彼は、ダークノアへと自らが下った事を理解しなければならなかったからだ。しかし、あくまでそれは夢として皆川の中では処理が為されている。
込み上げる吐き気を堪え、皆川は自室のトイレへと向かった。ビンビンに起った竿は数分もすれば萎れてしまい、皆川の欲求を満たす事は出来なかった。何故なら、皆川がオカズにしたのは今までの習慣から女性であり、それでは既に興奮しない機構へと肉体が変わっていたからである。
(まさか、あの夢……俺がホモだって事なのか?)
言い知れぬ不安と腹立ちを抱えながら、皆川は今日から始まるレスリング部の合宿へと精神を集中させていった。
蛇男が再び目を覚ましたのはその日の午後だった。練習も終わり、レスリング部の獲物達からは程良い雄としての生気が満ち満ちている。
特に先日毒を注いだ城崎は、蛇男が思っていた以上の逸材だった様で、既に毒の――いや、性欲という名のダークの下僕へと堕ちかけていた。それに、残りの後輩二人も皆川から発される毒によって影響を受けている。
『城崎は手を下すまでも無いだろう……、後輩のどちらかにも毒を注いでおこう』
そうして蛇男は洗濯機の前で、仲尾のシングレットを嗅いで発情している最中の火野を目撃する。グレーがかった精液はもう既に城崎の改造度合いを超していた。
「ククク……まさかお前の方が先に目覚めてしまうとはなぁ」
あと一息で堕ちそうだったので、この場で戦闘員に改造してしまおうと牙を立てたその時。
どくん。
心の臓に響く痛みで、蛇男は胸を押さえた。次いで割れる様な頭の痛み。
後輩を傷付ける事への、皆川の本能的な抵抗が蛇男に現れたのだ。
その場を急いで後にすると、蛇男の身体はみるみる内にヒトの、即ち皆川のものへと戻って行く。そのままスイッチが切り替わる様にして、何事も無かったかの様に皆川が入れ替わった。
皆川/二日目
皆川が寝ている最中に蛇男は起き上がり、その肉体を欲しいままにした。
最初に蛇男が城崎を襲った時に、何故抵抗が無かったのか。その理由は蛇男が皆川の肉体を共有しているが故に直ぐに分かった。
皆川は城崎に特別な感情を抱いているのだ。
それが何だかは分からなかったが、愛情、というストレートな物で無い事は確かだった。
例えば、尊敬。
例えば、友情。
例えば、信頼。
抵抗を止めるのにやぶさかではない事情があるのだと蛇男は解釈した。だから。
『だから城崎を襲う事は今、一番確実に手を進める方法だ』
そう考えた。淫欲に苛まれる城崎は、既に陥落していると言っても過言では無かった。
導かれるままに彼は絶頂を迎え、ダークの力を帯び始めた精子を蛇男へと捧げる。蛇男はそれを受けて、体中に漲る力を感じていた。
皆川に対抗出来る力の充足。それが蛇男に課せられた任務だった。
それも、普通に戦闘員を相手にして力を得るのでは根本的な解決にならない。特に皆川と親しい者を戦闘員へと引きずり込み、その流れで皆川をもう一度屈服させる事が必要であった。
増強したばかりの力で、再び城崎に毒を射ち込む。性欲の虜から、蛇男の隷属へと城崎は陥落した。
もう何度果てたか分からない程、皆川は強制的に射精させられていた。
周りにいる男達はそれぞれ違ったスタンスで凌辱を行っていた。ある者は楽しみを隠そうともしないで。ある者は感情を殺し淡々とした様子で。ある者は過去の自分を思い出しながら。
共通しているのは、全員が屈強な体格で、全身をぴっちりとアンダーの様なもので武装しているという事。にょきりと突き出した肉棒は、全員勃起しており何度か皆川の腿や足に擦りつけられた。
皆川の絶倫が途切れた頃、今までの屈辱的な行為をぱったりと止め、男達は皆川をぐるりと取り囲んだ。誰からともなく自らの股間に、あるいは乳首やアナルに手を添え、自慰を始めたのだ。無数の電灯が、彼等の等しく割れた腹筋や、厚みのある胸、そして固く起った乳首を照らしている。黒の陰影が彼等をより淫靡に魅せていた。今や男達は全て同じ顔をしていた。自らが与える快楽に服従しきっている顔。喜びの余りだらしなく緩んだそれは、身体のストイックさと比較してどうしても違和感が拭えなかった。
サル顔の青年が一歩、皆川の方に歩み寄る。怒張したイチモツは暴れ馬の様に跳ね、黒い銃口を皆川へと向けていた。
「うおおおああ!!ダーク様ああっ!!」
墨汁の様に黒い精液をぶちまけると、その青年は何度も雄叫びをあげて皆川の身体を汚した。ぼたぼたと肌色は黒に染まり、必要以上に「汚された」という感覚が芽生えて行く。
それに続いて良く日に焼けた大柄な坊主頭の男が皆川の顔面に向かって射精する。足元では、茶髪のやんちゃそうな少年が腿に向かって熱い汁を吐いていた。
(こいつらとおんなじにされる……)
動物的な本能から、皆川はそう確信した。そして、そうなっても良いと何処かで諦めている自分にも。口々に男達から漏れ出るダーク様、という響きに共感を覚えている自分が居た。
(ダーク様…………)
口の中で転がすと、その響きは脳を直接揺さぶり、得体の知れない恍惚感を彼にもたらした。
目が覚めた皆川は、自分の頭の中にぼんやりと靄の様なものがかかっている様に感じた。
意識全体に妨げとなるものがあり、自分の身体が自分の物でない様な感覚。起き上がると体が熱く疼く。ケツに鈍い痛みを覚え、指を当てるとどろりとした感触が有った。
(何だ、これ……)
汗とは明らかに違う異質な感覚のそれをすくい、掌に載せて見遣る。灰色がかったその液体は明らかに精液であり、強い異臭を放っていた。
「な……っ!!」
急に気が遠くなる。自分の身に起きている異変。夢が夢ではないかもしれないという恐怖。
(俺は、本当はあの夢の通りに凌辱されていたのかもしれない)
絶望的なその憶測の中、皆川の意識は手放された。
「もうすぐだ、もうすぐ……」
皆川の意識と入れ替わりに立ち上がった蛇男は、十全に動く皆川の肉体を弄りながら呟いた。動きはぎこちなかったが、自らの意志で彼の肉体を操る事が出来たのは大きな成果である。
たっぷりと城崎の精液で力を増した彼は、支配下にある皆川の肉体をゆっくりと動かす。手には精子がべったりと付着しており、取り敢えずそれは舐め取っておいた。昨夜の興奮と快楽が再び蘇り、スウェットを大きく膨らませた。
「まだ、時期尚早か。早いとこ身体を洗わねば」
そうっと足を忍ばせて部屋を出ると、丁度廊下に顔を出した隣室の國村とばったり出会った。
「おう、皆川。早いな」
しまった、と思いながらも、蛇男は相手の体格や性質を分析し、その男が素体として優れているかどうかを見極める。
(良好、か)
返事をしない皆川を、訝しげに窺う國村も既に蛇男の毒に冒され始めていた。無意識の内に、皆川の膨らんだスウェットへと視線が偏っている。
「監督。俺、監督に大切なお話があるんですよ」
にやりと笑う彼の顔は、邪悪に満ち溢れていた。
皆川自身の意識が戻った時には、既に練習が始まった最中であった。
逞しい男達が汗だくの身体を絡ませながら、苦痛に耐えるのを眼前で見ていた。はっとして辺りを見回しても、そこには見慣れた仲間と監督の姿しかいない。
じわり、と這い寄る性的な興奮に、皆川は驚くべき精神力でそれに抗っていた。男の身体に、それも、大切な仲間達に欲情するという事は彼の倫理規範からは許されざる行為だった。
しかし、そんな彼の頑強な精神をも崩しかねない男の姿もそこにはあった。自分よりも一回り大きなガタイを、真っ黒なアンダーに包んで、その上から深紅のシングレットを着た城崎は、夢に現れた男達に非常に酷似していた。
(まさか城崎が……)
夢の内容を思い出しても、城崎らしき男の姿は思い当たらなかった。練習に励む彼を見ていると、如何に皆川が優れた精神の持ち主だったとしてもその欲情を掻き立てられない訳にはいかなかった。何故なら、その皆川本人こそが、彼をその様な姿へと変えたのだから――。
無意識に隆起した股間を見て、皆川はついそれを弄った。
皆川/三日目
「おっあはぁぁぁ…………!!」
涎を垂らしながら、皆川はダークスウツが皮膚を這い上る快感によがり狂っていた。戦闘員達のかけた精液は舐める様に彼を包み込み、タイトに発達した筋肉を締め上げる。
「んおあっ!!う、おおうっ!!そ、んな!!あああああああああ!!!」
ヒトの神経の集中している場所にダークスウツが到達すると、その度に皆川は絶頂を迎える。最初は足の裏や指、次に内腿、アナル、玉袋、竿。上半身を這い上がり胸板や乳首、脇や二の腕、そして指先……。黒に覆われる面積が広くなるほど、皆川の目から光が消え、淫乱で快楽に従順な雄野郎としての表情が表れていく。
「すげぇ、何だ、これ……んふっ!!おぁぁぁぁ……!!」
首元までダークスウツが覆うと、身体の自由が効く様になった。拘束具を外されたらしい。鏡を見ると、そこには、自分を犯した男達と全く同じ姿になった自分が映っていた。そそり立つ肉棒からはとろとろと我慢汁が流れ出ている。何度も果てた筈なのに、まだ射精していないという感じが皆川の中に強く残っていた。
「んあぁ……イキたい……イカせてくれええぇっ!!」
恥も了見もかなぐり捨てて、皆川は吠えた。両手でがっしりと太く、大きく改造されたイチモツを掴み、真っ黒に泡立ったそれをごしごしと懸命に扱いている。しかし、チンポは虚しく震えるばかりで、そこから出るべき精液はまだ噴出されなかった。
その時、突然天啓の様に、皆川の頭の中に何をすれば良いのか答えが舞い降りてきた。
右腕を高く掲げて、左手を右胸に押し当てる。これだという確信が、彼の中で更に強まった。
「ダーク様に」
一言一句を噛み締める様に言う。男達はそれを食い入る様に見詰めていた。
「ちゅう、せいを!!」
その瞬間、堰を切った様に全身に快感が迸り、真っ黒な精液がとうとう皆川のチンポから吐き出された。同時に自分が何をされ、何をするべきなのかが頭の中に刷り込まれていく。
「うおおおおおお!!すげっ!!すげえええええええええっ!!」
ダークへの忠誠を誓ったその瞬間から、彼はもう完全にダークの支配下へと堕ちた。胸を満たすのは彼への忠誠心、そして淫乱の徒としての使命のみだった。
全身が自分の精液で塗れた皆川は、嬉しそうにそれを体に塗っていく。
「お前に使命を与える。S高レスリング部部員をダークノアの戦闘員へと洗脳、改造するのだ」
「はっ!!我が命に代えても!!」
そう返事をする皆川は喜びと誇りで喜色満面、といった表情であった。仲間達が苦悶し、快楽に身を堕とすのを想像しながら、皆川は歩き出した。
激しい動悸で皆川は闇から浮上した。呼吸はままならず、だらだらと脂汗が滴り落ちる。
(俺は、まさか……)
ぞっとする様な一つの推測が、現実味を帯びて彼の脳内に伝染していく。
(俺は無意識の内に誰かを犯してしまったのか……?!)
思い当たる節は城崎のあの姿であった。夢の中で自身が着せられていたあの卑猥な衣服――ダークスウツ。昨日彼が身に着けていたのはまさしくそれではなかっただろうか。そして自分は既に、身も心も戦闘員に改造され切ってしまっていたのはないだろうか。
都合良く夢の内容を弄ばれ、皆川の心は混乱を来していた。その内容は半分は正しく、残りの後半は全く別物へと蛇男によってすり替えられている。正しくは、皆川は改造は受けたものの、精神が壊れ、宣誓をしていはいない。一線を越えなかったからこそ、今回の事件が起こったのだから。
皆川は頭を振り、これは夢だ、と自分に言い聞かせた。
(疲れているんだ、俺は)
荒い息を整え、平常心へと戻していく。蛇男は舌打ちをして奥底に舞い戻って行く。この青年の精神の強さに半ば敬意さえ覚えた。
しかし、そんな皆川の努力を嘲笑うかのように視界に飛び込んできたのは、城崎とほぼ同じ真っ黒なアンダーに身を包んだ仲尾の姿だった。
國村との練習の最中でもその疑心、いや、正確には恐怖が心から晴れなかった。
城崎と仲尾。その姿、立ち振る舞い、表情。それら全てが気になり、何処か些細な変化が無いか注視していた。しかし、それよりもまず彼等の肉体や汗、色香に性的な快感を抱きつつある自分を認めなければならなかった。ぼんやりとしたその時、不意に体が持ち上げられマットに強く叩きつけられる。國村が険しい顔で皆川を見詰めていた。
「たるんどるっ!!」
四角い顔を真っ赤にして、國村は怒鳴り付けた。しゅんと萎縮して、皆川は俯いてしまう。まだ30半ばの監督は全盛期程では無いものの、未だに高校生相手に肉体を突き合わせる事には遜色が無かった。力強く、使い込まれた筋肉は高校生の皆川らとはまた違った魅力が備わっている。がちがちの筋肉質では無く、仄かに脂の乗ったその肉体は上下の愛用の赤ジャージを盛り上がらせている。皆川はそれでも、漫然と國村の身体を見詰めていた。
「悪いが、俺はちょっと先に上がらせてもらう」
そう言うと、皆川はそそくさと練習場を後にした。
興奮によるものなのか、胸が痛くなる程高鳴り、汗が止まらない。壁に手を押し付け、半ば這いずる様に歩を進めた。自分の中で、何かが蠢いている。
『もうすぐだ』
頭の中で、自分のものと同じ声が響いた。しかしそれは、今の状況にそぐわず、半ば嘲りの色が混じっている。
「だ……れ、だ…」
絶え絶えに仲尾は尋ねる。自分というものが、本格的に壊れつつある事を自覚していた。
『お前さ。お前があいつらをあんな風にしたんだ』
「なんだ……とぉ…」
やはり、という気持ちと信じたくない気持ちが交互に入れ替わる。ようやくたどり着いた部屋に横たわると、そこから指の一本も動かせない程の強い気怠さに襲われた。
『見せてやろう、お前がしてきた事を!!』
「くそ……し、ろ……さ……」
薄れゆく意識の中、皆川が助けを求めたのはいつも隣にいた同級だった。
改造された身体。蛇の毒牙。太い尾。凶悪な人相。獰猛な股間。並外れた膂力と性欲。
深々と牙を突き刺したのは、汗の香が残るガタイの良い男。
(誰だ?)
巻き付かれた男の身体が一度硬直し、毒で弛緩していくのが分かる。
(これでこの男は淫欲の虜だ。俺の忠実な駒になる)
(こいつは……)
(嬉しいだろ?だってこいつは)
毒が回った男の首は、かくん、と抵抗を失い仰向けになる。瞳は潤み、快感に溺れきっていた。だらしなく涎が一筋垂れ、目は開いているものの彼が気絶している事が分かる。
(城崎!!)
皆川は思わず叫んだ。しかし、悲鳴とは裏腹にむくむくと膨れ上がる欲望が彼の純粋な精神を汚していく。
真面目にしか生きられなかった皆川を、疎んだりせずにごく自然に扱ってくれたのは城崎だけだった。
ストイックな皆川を時に諌め、時に付き合い、そして周囲との折衝をしてくれたのも城崎だった。豪胆な性格に見えて、人一倍気配りを忘れない。
「俺は城崎に感謝していた」
(愛していたのさ、ある意味では)
蛇男が囁く様に語りかける。
(もうこいつはお前のものだ。お前の意のまま……)
「城崎は俺の、もの」
教室に倒れる城崎を見て、今まで感じた事の無い得体の知れない感情が沸き起こるのを、彼は味わった。その欲情に導かれる様にして、夢は次の場面へと移り変わる。
次の瞬間、皆川は城崎の上に跨っていた。何度も凌辱され、名器へと改造された彼のアナルはがっぷりと城崎のモノを呑み込み、快感に喘いでいた。
一瞬、城崎と皆川の目が合う。暗闇の中だったが、それは紛れもない邂逅だった。
どく、どく、どく……と腸内に熱い種汁が注がれていく。城崎は恍惚とした表情で、ただされるがままに射精していた。皆川の全身に邪悪な力が漲って行く。
「かはぁ……」
皆川は漸く自分が誰のものなのかを思い出しつつあった。夢で忠誠を誓ったあの方。それが想起されるという事は、既に蛇男と皆川の融合が始まった証でもあった。
(城崎が俺のものになるなら、俺は)
そうして、皆川の強固な倫理観は音を立てて崩れ去った。
目を覚ますとそこには三人の男の姿があった。
既にアンダーはダークスウツへと完成を迎え、そこから汗や精液が滴り畳に黒い染みを作っていた。
「何やってたんだ、遅かったな」
混乱する皆川は、これが現実である事を恐れてそう言った。今までの淫夢は、もしかしたらただの夢なのかもしれない。その一縷の望みを捨てられなかったのだ。だが、事態は彼が本当に望んだ様に進んでいく。無抵抗のまま、皆川は三人の部員達に愛撫された。そう、抵抗しなかったのだ。
「や、やめろお前等!!どうしたんだ?!」
「皆川、お前、本当にまだ何にも感じてないのか?」
その会話が便宜上のものである事を、三人は敏感に感じ取っていた。そういう「プレイ」なのだと。
「どうだ、俺の身体?」
見せびらかす様に体を開き、全裸よりも淫らな姿を城崎は曝した。びん、と突っ張った皆川のチンポからは先走りが流れ出し、シングレットを汚し続けている。
「くそ、俺は、まさか本当に……」
「お前だけじゃない、俺達みんなだ!!お前が最後の仲間になるんだよ」
仲間、という単語に皆川は敏感に反応した。仲尾も火野も、自らの快楽に従順な淫乱と化し、好き勝手に皆川の身体を貪り始めていた。
(もしかしたら、俺が、俺が仲間にしちまったかもしれないのに……)
既にそれは確信であり、今やどうしようもない事だった。
「い、いやだ……俺は、そんな……」
「はは、往生際が悪いぜ、部長」
自らの身体も、不可逆的なまでに改造され、快楽に隷属したものへと成り下がっている。今更この三人をどうにかする事など、最初から望むべくもない事だったのだ。
「く、あああああああああああああっ!!」
皆川の精神を満たすのは、三人に「愛されている」という事への所望と快感だった。城崎だけでなく、後輩二人からも皆川は慕われ、愛撫されていた。その事実が、彼を無性に苦しめ、悶えさせた。
「や、やめろ……汚ねえだろ……」
「部長の空豆くせえソックス、マジうめえッス!!」
「こんなにキツい匂いなんて、部長、見かけによらないですね。興奮します、俺も」
「俺は昔から知ってたけどな。こいつ、毎日シューズ干してんのにコレなんだよ」
「うるせえ、お前らの方が……臭うだろうが、今は」
皆川が「愛されたい」と願う程、三人の行為は激しさを増し、チンポも限界を迎えようとしていた。これを放ってしまったら、もう自分は戻れない。この三人と同じ様になってしまうという確信が、彼には在った。
「駄目だ、何でこんな……くっ、気持ちいい……くそおおおお!!」
雄臭い匂いも、今となっては何度も鼻を押し当てて嗅ぎ回りたいと思っている自分が。
毛だらけのケツに、自分のぶっといマラをぶち込みたいと思っている自分が。
どろどろの濃くて苦い、屈強な男達のザーメンを飲み干したいと思っている自分が。
最初から、この物語の最初から居たという事を彼は認め難かった。
「やめろおおおおおおおおおおおお!!」
屈辱と恥ずかしさを綯い交ぜにした表情で、皆川は改造以来二回目の黒精を放つ。
「イクッ!!イクウウウウウウウウッ!!」
改めてダークスウツ姿へと変貌していく皆川は、密かに安堵していた。これで、この三人と本当の意味で仲間になるのだと分かっていたから。
びきびきびきっ、と鈍い音を立てて皆川の肉体は更なる変貌を遂げて行く。分離していた皆川と蛇男の精神は漸く一つとなり、怪人としての本来の機能を取り戻していく。
「んはあああああぁっ!!」
蛇型の怪人として体機能を調整し終えた彼は、縦に細まった黒目を見開く。
「俺の名はナーク、ダーク様にお仕えする怪人の一人だ」
皆川の声そのもので怪人は言うと、タテワレから突き出した赤黒いチンポを震わせた。水鉄砲の様に噴出した黒精が、畳や部員達の脚を汚していく。三人はその様子を呆気にとられて見詰めていた。
「ああ、お前等は俺の仲間だからな。今まで通り皆川、とか部長、とかで呼んで貰って構わない」
照れ臭そうに鼻を掻く動作は、良く見慣れた皆川のそれと同じだった。三人は苦笑して顔を見合わせる。
「部長、怪人って何スか?」
おずおずと質問した火野に、ナークは目を細めて応える。
「今から説明しようと思っていた。俺の力が足りなくて、全部をまだ説明し切れていないんだ」
今は怪人としての力を使いこなす事が出来る彼は、指先に邪悪なオーラをまといその掌底を火野の額に押し当てた。
「あ、はひっ!!」
びくん、と剛体を揺らすと、すぐに効果が表れ恍惚とした表情になる。脳内に直接ダークパワーを注ぎ込まれた火野は、激しい精神と自我の改変に付いて行けず、そのまま汚れた床へ体を転がした。人懐っこいその犬顔は、苦悶と快楽でいやらしく歪んでいる。
「仲尾も来いよ。もっと気持ち良くしてやるぜ」
目の前で起こっている出来事に、恐怖と期待を感じながら、仲尾もやはり性欲に負けて自ら額を差し出した。
「ぐわあああっ!!」
一挙に流入する強力なダークの洗脳が、彼を襲う。隣同士仲良く倒れた二人は、顔は向かい合っていたが視線は遠くを見つめ合っていた。
「頭ん中書き換えられるの、気持ちいいだろ?」
獣の様な唸り声で、二匹はそれに応えた。
「お、俺は?!俺はどうすんだよ!!」
待ち切れなくなった城崎が、堪え切れずに怒鳴る。淫乱になった身体は、更なる快楽への可能性を希求していた。
「城崎は、俺が直接」
振り向きざまに唇を塞ぐと、ナークはその長い舌を淫らに絡め、城崎の喉奥にまで挿入した。その状態で長く居た為、城崎は息苦しさに顔が紅潮し、涙と嗚咽が溢れ出す。その表情をたっぷり堪能した後、ゆっくり舌を抜いた。艶めかしく蠢くそれを見て、城崎は目の前の皆川が本当に怪物になってしまった事を悟った。それも、自分をこんな風に変えた張本人である蛇男に。
「お前は俺のモンだ」
にやりと笑う彼に、どうしようもなく感じてしまっている自分が其処には居た。城崎は命じられた訳でも無く、自然に膝を抱え、M字でアナルを見せつけていく。恥じらいは無く、ただセックスへの期待が城崎の頭と表情を占めていた。汗で張り付く腿を、ナークの舌がちろちろと舐める。女の様に敏感なアナルの周囲を舐められ、城崎はむず痒さにぎゅっと目を閉じる。急に熱い塊が自分の中に押し入って来て、驚きと痛みで全身をバネの様に反らす。
「あがあああああああああ!!」
あられもなく叫ぶ事しか出来なかった。今までとは全く違う、本能を直接揺さぶる様な快楽。それを与えているのは、今まで絶大な信頼を置いていた皆川だった。一突きごとに、今までの価値観が崩壊していくのを感じる。淫らに、性に奔放になるだけではない。この圧倒的な自分が邪に染められていく感触。城崎が城崎のものでなくなっていく。先ず目の前の皆川のものになり、そしてそれら全てを支配する者の一部にされていく。
「皆川ぁ……」
「中に出すぞ……ん、あああっ!!城崎っ!!城崎いいいいいい!!」
経験した事の無い量の精子が、腸内にぶちまけられていく。募る排泄感よりも、自分の体内から脳へ直接働きかける強い意志が其処には介在していた。
「くっ!!んなんだ、これはああっ!!だ、ダーク、さ……ま…………?」
身悶えする様な性感が、全身を駆け巡った。一度名前を口に出すと、もう頭から離れない。一挙にその言葉は精神を乗っ取り、戦闘員としての全てを城崎の記憶に書込んでいく。
「ん、ああっ、ダーク様!!ダーク様ああああああああああっ!!」
酢の様な汗臭さに混じって、濃厚なザーメンの匂いが辺りに撒き散らされる。むくりと起き上がった火野は、無表情でダークノア式の敬礼をとっていた。何度も真っ黒な精子を吐いたチンポが、だらだらと汚い糸を垂らしていた。数十秒遅れて、仲尾も同じ姿で立ち上がる。どちらも肩で息をしていたが、顔は平静そのものという様子だった。
自分も直ぐにああなるのか、と思うと城崎は観念したかの様に思考を放棄していく。淫欲に、邪悪に染まるのは簡単だった。
太く膨らんだチンポから、熱い精液が胸まで噴き出す。ダークスウツを更に深い闇色にしたそれを見て、城崎とナークは笑い合った。
エピローグ/四日目
朝、練習場に入った國村は四人の部員達の変化に目を瞠った。
シングレットの下は黒ずくめの姿――いや、本来必要の無いグローブまで身に着けており、何故だかそれは宗教染みた行為の延長にある様に見えた。
「お前等、その恰好は何だ!!」
いきなり怒声を飛ばしながら、國村はその視線の端々で彼等のよく成長したガタイを見つけて行く。そこには不自然に盛り上がった股間も含まれていた。
「監督、俺が渡したもの着てますか?」
その叱責を全く意に介さない様子で、皆川が尋ねた。國村は少し呆気に取られながらも、その言葉の意味を吟味する。
(渡されたもの、渡されたもの――)
「これ、すっごく着心地が良いんですよ。監督も是非着てみて下さい」
二日目の朝にそんな事があったな、と思い出したその矢先に、素早い動きで四人が國村を取り囲む。
「何を、するんだ!!」
「確認しようと思って」
愛用している赤ジャージのジッパーを無遠慮に降ろしていくと、中からは黒い光沢を帯びたアンダーが、いや、皆川が手渡したダークスウツがしっかりと着用されていた。硬く、しかし脂肪が付き始めたその見事な身体を余すところなく引き立てている。
「や、やめろ!!」
シューズやズボンを降ろし、國村はその体躯に見合う立派なイチモツがダークスウツにぴったり張り付いている淫猥な姿を晒された。羞恥よりも先に快楽がやってくる。ダークスウツに二日間冒された身体は、既に性欲の虜となっていた。熟れた雄の汗の匂いが、戦闘員となった部員達を興奮させる。八本の黒い腕が、一気に國村を襲った。
「んはあああっ!!何だ、何なんだ、これはっ!!」
床に押し倒され、みるみる内に蹂躙されていく様は、皆川にとって夢で見た自分を見ている様だった。既にダークスウツによって慣らされている國村は、口で言う程抵抗をしていない。城崎が口にぶっといマラをぶち込み、仲尾が逞しい脚を掲げながらまだ未開発のアナルを犯していく。火野は積極的に監督の胸板やチンポを愛撫し、性感帯の開発に努めていた。
「んぐうううううううううっ!!」
口が塞がれて呻く事しか出来ない國村は、その厳つい顔を快楽に歪め始めていた。頃合いを見て、皆川は彼のダークスウツをきちんと正規の姿へと戻していく。四肢の先端まで黒く覆われた國村は今や五人目の戦闘員と化していた。
「皆川ぁ!!監督に出しちまっていいかぁ?!」
「おう」
食事に誘われたくらいの気軽さで、皆川は応えた。二人の仲は良好である。
「んああ、ダーク様!!イキます!!イクッ!イクウウウウッ!!」
大袈裟に天を仰いで城崎は叫び、濃厚な精子を國村の喉奥へ流し込んでいく。仲尾も腸内に中出しし、火野は全身にばら撒く様にザーメンをぶっ掛けた。ほんの数分で、國村は内と外をザーメンで塗れさせてしまっている。小刻みに体は震え、洗脳と改造が開始された事を示していた。
「ぐ、がはっ!!んぬああああああああっ!!」
どろっとアナルから溢れ出た黒精が、マットを汚す。硬く反り返った肉棒が、何度も固く締まった腹筋に擦り付けられる。
「ダーク様に忠誠を……」
皆川が言うと、他の部員達も続いて輪唱する様に続けた。國村は耳を押さえて抵抗を続けたが、足で腕を踏みつけられそれも叶わない。
「あ……は……ダーク様」
屈したかの様に小さな声で呟くと、そこからは一挙に抵抗を失っていく。だらしのないスケベ顔で淫語を連発し、部員達の失笑を買う。
「あああああああダーク様あああああっ!!!」
手も使わずに、國村は何度も果てた。もう少し年齢が若ければ、怪人候補だったかもしれないその肉体は、今のままでも十分に戦闘員として通用する。皆川は自分が笑みを浮かべている事に気付いていない。
「ナーク様、ご命令を」
ダークノアの従順な犬として生まれ変わった國村は、片膝を突いて頭を垂れた。ザーメンに塗れている事も気にせず、ただひたすら命令を待つ戦闘員がそこに居た。
「須田先生と協力して、ダークスウツの校内普及を進めろ」
「はっ、畏まりました」
こうしてダークノアはまた一歩、S高全生徒の支配へ着実に近付いたのであった。